検証

【検証】体重に合った幅のタイヤを履いて転がり抵抗を減らそう

本ページはプロモーションが含まれています
あなた
あなた
週末のサイクリングやロングライドをしていて、年間3回サイクルイベントに参加しています。
リムブレーキのロードバイクに乗っていて体重は62kgですが、一番良いタイヤ太さは何mmですか?
サイシスト
サイシスト

ロードバイクのタイヤ幅もリムブレーキの場合、23mm(23C)と25mm(25C)と28mm(28C)の主に3種類があり、どの太さが一番合っているのか分かりませんよね。

リムブレーキのロードバイクでは一部例外を除いて最新モデルでは28mm幅のタイヤまで装着できます。

体重62kgの場合、どのタイヤの幅も転がり抵抗に大きな違いはありませんが、重いタイヤより軽いタイヤの方が軽快に加速しますので、23mmか25mmのタイヤ幅がおすすめです。

この記事を読んで分かる事

体重に合った最適なタイヤ幅が分かる。

ひと昔前から23mm幅より25mm幅のタイヤの方が転がり抵抗が小さくなると言われてきました。

ですが、ライダーの体重は軽い人や重い人など人によって様々ですので、万人に対して太いタイヤが良いとは限りません

そこで本記事では、重りを付けて重量級ライダーを再現した走行データを基に、最適な太さのタイヤ幅について取り上げます。

スポンサードリンク



本記事の要約

今回の検証結果から、一般的な体型の人には700×23Cのタイヤを履いても転がり抵抗は増えません

体重によって最適なタイヤ太さが変わる

自転車に「条件1:空荷」「条件2:800mlドリンクボトル2本+鉄アレイ1個」「条件3:条件2に鉄アレイ1個追加+リュックに重りを背負う」3通りの体重のライダーを再現しました。

そして37km/hまで加速した後、脚を止めて32km/hまで惰性走行して取得したデータを基に計算した所、下記の結果になりました。

なお、空気圧はそれぞれの総重量に合う様にタイヤ適正空気圧算出フォームを用いて得られた値にセッティングしており、普段は25Cしか履いていませんがテストの為に同じタイヤの幅違いである23Cと28Cを購入しました

保管している予備タイヤ(ワイヤービート)
今回のテストの為だけに購入した23Cと28Cのタイヤ(ケブラービード)

転がり抵抗の算出方法は下記リンク先に記載しています。

【パワーメーター不要】速度から転がり抵抗を算出する方法パワーメーターがなくても、1秒間隔で走行ログを収集できるサイクルコンピュータと速度センサーの組み合わせで転がり抵抗を算出できます。...
体重別おすすめタイヤ幅

体重65kgの場合はどのタイヤ幅でも良い。

体重73kgの場合はどのタイヤ幅でも良い。

体重82kgの場合は25Cか28Cが良い。

上記の内訳は下記表の値になります。

体重 23C 25C 28C
65kg 6.0bar

42.9w

5.5bar

34.1w

4.5bar

38.0w

73kg 6.0bar

38.9w

5.5bar

42.5w

4.5bar

40.9w

82kg 6.5bar

64.1w

5.5bar

42.6w

5.0bar

38.7w

※自転車重量は10kgで計算
※表上段適正空気圧 表下段35km/hの転がり抵抗
※タイヤはコンチネンタル ウルトラスポーツ3を使用

下記グラフは上記表をグラフ化したものです。

体重65kg73kgのライダーでは、どのタイヤもほとんど転がり抵抗が変わりませんでした。

体重82kgのライダーの場合は、23Cのタイヤ幅だと転がり抵抗が大きくなっていました

サイシスト
サイシスト
25mm幅のタイヤの方が転がり抵抗が軽減できると言われる様になり、それ以降25mm幅のタイヤを主に使っていましたが、23mm幅のタイヤも悪くはないです。

各空気圧からタイヤの転がり抵抗を検証

重りで3通りのライダーの体重を再現し、3.5barから8.0barまで0.5bar間隔各10通りデータを収集しました。

グラフ化したデータから考察した所、前項と同じく重量級ライダーでない限り細くても太くても転がり抵抗には大きな違いがありませんでした

体重65kgのライダーの場合

どのタイヤ幅でもほぼ同じ転がり抵抗になる傾向です。

体重73kgのライダーの場合

どのタイヤ幅でもほぼ同じ転がり抵抗になる傾向です。

体重82kgのライダーの場合

太いタイヤになるほど転がり抵抗が小さくなる傾向です。

ちなみに空気圧がかなり低い(3.5bar付近)状態でも意外に転がり抵抗は大きく変わりませんでした

ですが、細いタイヤは適正空気圧が高めですので、3.5barで常用しますとリム打ちパンクするリスクが大きくなります。

サイクリング中のパンクで携帯ポンプを使う場合、高圧まで空気を入れづらく一時的に適正空気圧よりかなり低い空気圧で空気を入れて走行する分には、今回のデータから転がり抵抗が大して変わりませんので推奨はしませんがパンク前と比べて巡行速度が落ちる事がありません

サイシスト
サイシスト
携行している小さな携帯ポンプで空気を入れると3bar程度しか空気圧を上げられませんが、意外にも転がり抵抗の大きな悪化はない様です。

体重に合ったタイヤ太さにすると良い

車のタイヤは軽自動車や小型車など1ton程度の車両のタイヤ幅は細く、2tonを超える大型車ではタイヤ幅が太いです。

ですが、自転車の場合は車ほど極端な重量差はありませんので、一般的な体型のライダーはどのタイヤ幅にしても転がり抵抗はほぼ変わりません

ただし、重量級ライダー細いタイヤを履きますと転がり抵抗が増えますので、太めのタイヤを選ぶと良いです。

サイシスト
サイシスト
ひと昔前に愛用していた幅のタイヤです。
当時はプロからサンデーライダーまで、23Cのタイヤを使用していました。
サイシスト
サイシスト
現在使用している幅のタイヤです。
23Cより適正空気圧が低いですので、パンクに強いです。
サイシスト
サイシスト
今回テストで使用した28Cのタイヤです。
ブレーキが古くて25Cまでしか装着できませんが、無理矢理装着してテストを行いました。
28Cタイヤを使用する場合は、必ず28Cに対応したブレーキキャリパーを装着しましょう。

重量増でも太いタイヤが良い場合もある

下りや急コーナーがあるレース

太いタイヤは細いタイヤよりグリップ力があり滑りにくいですので、高速走行時の急コーナーでの落車リスクを下げられます

ホイール外周重量が増えて加速面で不利になっても、コーナーで差を付けたい人におすすめです。

雨天走行

太いタイヤは細いタイヤより接地面積が広く滑りにくいですので、路面が濡れていても細いタイヤより制動距離が短くなります

イベントやブルベで参加費を支払っていて、雨が降っていたり天気予報で途中から雨になっていたりしても出走したい人におすすめです。

耐パンク性能重視

太いタイヤは細いタイヤより適正空気圧が低いですので、異物を踏んでもタイヤやチューブに刺さりにくくパンクに強いです。

ロングライドやブルベなど長距離のサイクリングをする人におすすめです。

速さより快適性重視

太いタイヤは細いタイヤより適正空気圧が低いですので、細いタイヤにありがちな走行中の振動を大きく軽減できます

乗り心地が悪くて困っている人におすすめです。

サイシスト
サイシスト
ディスクロードを普及させようとするメーカーの販売戦略もあるかもしれませんが、プロ選手は速度域が高いので太いタイヤを履いているのかもしれません。

まとめ

一般的な体型のライダーは、細い23Cのタイヤを履いても転がり抵抗が悪くならない

だが、重量級ライダーは細い23Cだと転がり抵抗が増えるので、太めの25Cや28Cのタイヤを履くと良い。

一般的な体型のライダーでもレース雨天走行をする場合や、耐パンク性能快適性を重視する場合は太めのタイヤを選ぶメリットがある

体型や使用目的に合ったタイヤを選んで、レースやロングライドを楽しみましょう。

スポンサードリンク