お尻が痛くなると自転車に乗り続けられませんよね。
お尻が痛くなる対策が分かる。
サイクリング中にお尻が痛くなって困っている人
お尻が痛くなる原因と対策についてまとめました。
この記事を読んで、快適にサイクリングを楽しみましょう。
それでは、どうぞ。
目次
本記事の要約
お尻が痛くなる原因はサドルの面積が小さいですので、体重がお尻の一部分に集中するからです。
脚力がない人程、サドルにより荷重が集中しますのでお尻が痛くなりやすくなります。
お尻が痛くなる対策は信号待ちの時に自転車から降りたり、走行中に時折ダンシングを織り交ぜたりする事でお尻の痛みを軽減できます。
また、サドルを付け替えたりレーサーパンツを穿いたりする事でもお尻の痛みを軽減できます。
お尻が痛くなる原因
椅子に座っている場合は脚以外の体重をお尻全体で受けていますが、自転車のサドルに乗っている場合は座骨付近のみで上半身を支える腕の力とペダルを踏み込む力以外の体重をお尻の一部分で受けています。
例えば直径30cmの背もたれのない椅子に座っている場合はお尻が椅子に接している面積は706cm²なりますが、サドルの場合はお尻が接している長さを縦12cm横12cmだとした時の面積は144cm²になります。
ですので、サドルは椅子と比較して約5倍体重がお尻の一部分に集中してしまいます。
また、サドルはペダルを漕ぐ力を逃げにくくする為に椅子より座る面が固めに作られています。
脚力がある人はペダルを強く踏み込めますので、その分サドルに掛かる体重の割合が小さくなる為、お尻に加わる荷重が小さくなります。
ですが、休日のみ走るサンデーライダーの人は走り込んでいる人よりペダルを強く踏み込めませんので、脚力がある人よりサドルに掛かる体重の割合が大きくなる為、お尻に加わる荷重も大きくなります。
仮に二人のライダーで比較します。
一人目はレース上位30%の人で、FTP(1時間維持できる最大パワー)を体重の4.00倍とします。
二人目はサンデーライダーの人で、FTPを体重の2.93倍とします。
※体重のXX倍のデータについては「パワートレーニングバイブル日本語版」のP86に一覧表として記載されています。
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ライダーの体重は一人目と二人目を共通で61kgで揃えます。
その場合、一人目は4.00×61kg=244w、二人目は2.93×61kg=178.7wになりました。
その出力でクランク長170mmのクランクセットを90ケイデンスで漕いだ時、一人目は1ケイデンスあたり平均15.5kgfの力でペダルを踏み込んで走ります。
二人目は、一人目と同じクランク長とケイデンスでペダルを回し、出力のみ178.7wで漕いだ時、1ケイデンスあたり平均11.3kgfの力でペダルを踏み込んで走ります。
その結果、一人目と二人目のペダルを踏み込む力の差は4.2kgfになりました。
この差がお尻への負担の差になりますので、サンデーライダーは練習で走り込んでいる人よりお尻が痛くなりやすいです。
ですが、レースに向けて走り込んでいる人はよく自転車に乗っていますので、単純に固くて細いサドルに慣れている影響もあります。
ペダルを踏み込む力の計算フォームを用意しました。
ケイデンスとクランク長と出力を入力しますとペダルを踏み込む力を計算しますので、色々試してみて下さい。
お尻が痛くなる対策
お尻に加わる負担を軽減させる事が効果的です。
信号待ちの時に自転車から降りる
お尻が痛くなる原因はお尻に加わる荷重でお尻の神経や血管が圧迫される事ですので、その圧迫を解放させると効果的です。
その解放させるタイミングは信号待ちで停車している時が良いです。
信号待ちでは1~2分程度停車していますので、その間だけでも自転車から降りてお尻に加わる負担を解放させますと、お尻の痛みがかなり軽減されます。
時々ダンシングする
ダンシングは加速時や巡航速度からの加速や上りを走る時だけではなく、お尻に加わる負担を軽減させる目的でダンシングを織り交ぜながら走りますとお尻の痛みが緩和されます。
プロのレーサーでも長丁場のレースではお尻への負担を軽減させる為に時折ダンシングを織り交ぜながら走っています。
サドルを変える
ロードバイクを買った時に付いているサドルをそのまま使っている人は、柔らかいサドルに交換する事でお尻が痛くなりにくくなります。
走り慣れてきてペダルを強く踏み込められる様になりましたら、固いサドルに戻してパワーロスを軽減させましょう。
レーサーパンツを穿く
普段着の下着であるパンツは生地が薄くクッション性がほぼありませんので、荷重がお尻の一部分に集中しやすくなる為、お尻が痛くなりやすいです。
レーサーパンツはサドルに接する部分にクッション性のあるパッドが縫い付けられていますので、お尻に加わる荷重が分散されやすくなります。
また、股がサドルに擦れる部分も滑らかな素材のパッドで保護されますので、長時間擦れ続けても痛くなりにくいです。
そして、サイクルウェアですので生地が伸びやすく、脚を動かしても脚にフィットして私服で走るよりもペダリングしやすくなります。
レーサーパンツの見た目が気になる人には
レーサーパンツは文字通りパンツですので、レーサーパンツの下は何も穿いていません。
また、サドルに接する部分は縫い目を排除して出っ張りをなくしています。
その為、レーサーパンツ内部に縫い付けられているパッドの形が目立ってしまいます。
レーサーパンツやロングタイツなどサイクルウェアをよく穿く人は補給でコンビニに入る時も特に気にしませんが、初めてレーサーパンツを穿く人や穿き慣れていない人はレーサーパンツの見た目を気にするかもしれません。
そんなレーサーパンツの見た目を気にする人には、インナーパンツがおすすめです。
インナーパンツはその上に私服のズボンを穿く事を想定して作られていますので、外部からはインナーパンツがまったく分かりません。
ただし、私服のズボンの縫い目がサドルに接しますので、レーサーパンツより股が痛くなりやすくなります。
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人前に出なければズボンを穿かなくても使用上問題ありませんので、ローラー台で室内練習する時に使用しています。
まとめ
お尻が痛くなる原因はサドルが小さい為、体重がお尻の一部分に集中するからである。
脚力がある人はペダルを強く踏み込めるが、脚力がない人はペダルを強く踏み込めないので、サドルにより荷重が集中し脚力がない人ほどお尻が痛くなりやすい。
お尻が痛くなる対策は信号待ちの時に自転車から降りたり、走行中に時折ダンシングを織り交ぜたりして、一時的にもお尻に荷重が掛からない様にする事でお尻の痛みを軽減できる。
また、ライダーの脚力に見合ったサドルに付け替えたりレーサーパンツを穿いたりする事でお尻を保護して痛みを軽減できる。
お尻に加わる負担を軽減して快適にサイクリングしましょう。