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【逆効果】ラテックスチューブは路面抵抗が増える

あなた
あなた
ラテックスチューブにすると速くなるとよく言われていますが、どのくらい速くなりますか?
サイシスト
サイシスト
一般的な重量のプチルチューブと軽量なラテックスチューブを使い比べて路面抵抗のデータを取って検証しましたら、高速域や中速域ではラテックスチューブの方が逆に遅くなります。
本記事を読むメリット

プチルチューブの方が路面抵抗は小さい事が分かる。

他のウェブサイトではラテックスチューブの方が路面抵抗は小さくなると書かれています。

ですが、本当にラテックスチューブの方が路面抵抗は小さくなるのでしょうか?

そこで本記事では、ラテックスチューブとプチルチューブの路面抵抗の違いについて取り上げます。

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本記事の要約

速度が速くなる程、ラテックスチューブはプチルチューブと比べて抵抗がより大きく増えます

プチルチューブの方が抵抗は小さい

ラテックスチューブとプチルチューブを使い路上で路面抵抗のデータを収集して検証した所、意外にもラテックスチューブに交換する事で逆に路面抵抗が増えました

低速域15km/hでは0.1wとほとんど差がありませんでしたが、中速域25km/hでは0.5wと路面抵抗が増え、高速域35km/hでは1.8wとプチルチューブより大きく路面抵抗が増える結果になりました。

抵抗が増える理由を推察

ラテックスチューブは良く伸び変形しやすいですので、路面の凹凸(おうとつ)に対して柔軟に変形する事でタイヤから伝わる振動がプチルチューブより軽減されますが、タイヤが変形しやすくなる事により振動が軽減される分だけ路面抵抗が大きくなると考えられます。

ラテックスチューブについて取り上げているyoutube動画です。
この動画ではラテックスチューブの方が遅いかも?と言われています。

他のウェブサイトで検証した結果では、ラテックスチューブの方が路面抵抗は小さいと書かれています。

僕が検証した結果でもローラー台でのテストでは、ラテックスチューブの方が抵抗は小さかったです。

ですが、路上走行でテストをしましたら、意外にもプチルチューブの方が抵抗は小さい結果になりました。

用途に合わせてチューブを使い分ける

チューブの重量と路面抵抗の特性に合わせて、用途別にチューブを使い分けると良いです。

路面抵抗が大きくなる中速域高速域で走行する場合は、路面抵抗が小さいプチルチューブにしますとより速く走行できます

上りでは路面抵抗がわずかに小さくなっても重量が重くなる事で登坂抵抗が大きくなりますので、ヒルクライムをする場合は軽量なラテックスチューブにしますと速く走行できます

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サイシスト
サイシスト
練習でよく使っている一般的な重量のプチルチューブです。
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サイシスト
サイシスト
路面抵抗が減ると信じて以前に購入した軽量なラテックスチューブです。
今回の路面抵抗検証テストで使用しました。

ラテックスとプチルのメリットとデメリット

ラテックスチューブのメリット

タイヤから伝わる振動が小さく乗り心地が良い。

異物が刺さりにくくパンクに強い

チューブ重量が軽い。

ラテックスチューブのデメリット

速度が速くなる程路面抵抗が大きくなる。

空気が抜けやすく出発前に空気を入れる必要がある。

熱に弱くカーボンホイールに使用できない。

価格が高い。

プチルチューブのメリット

速度が速くなっても程路面抵抗が大きくなりにくい。

空気が抜けにくく1週間に1回空気を入れるだけでいい。

熱に強くカーボンホイールに使用できる。

価格が安い。

プチルチューブのデメリット

タイヤから伝わる振動が大きく乗り心地が悪い。

異物が刺さりやすくパンクしやすい。

チューブ重量が重い。

ラテックスチューブはタイヤから伝わる振動が軽減されやすい為、中速域で走行するロングライドに最適ですが、300km以上走行するロングライドの終盤では空気圧が1bar以上落ちていますので、ロングライドする距離に合わせてチューブを選ぶと良いです。

また、ラテックスチューブを使用している場合は出発前に空気を補充する必要がありますので、通勤通学には不向きです。

ちなみに、プチルチューブでもタイヤの許容範囲内で空気圧を下げる事により乗り心地が改善されます

CO2インフレーターでラテックスチューブに空気を入れますと1時間もしない内に空気圧が落ちて走行できなくなりますので、CO2インフレーターを携行している人はプチルチューブを携行する必要があります。

ローラー台での転がり抵抗を検証

路上走行とは関係ありませんがローラー台でテストを行い、各種チューブのタイヤの転がり抵抗について検証します。

ローラー台での転がり抵抗の特性を調べる

ローラー台での検証にあたり、まずはローラー台での転がり抵抗の特性を調べます。

パワーメーター(パワータップ)を用いて、10km/h、20km/h、30km/h、40km/hの4通りの速度で3分間走行する時の平均パワー値を収集します。

パワー計測時はパワータップを組み込んだホイールでデータ収集しています。

本来はチューブと空気圧を変えて計測すべきですが、パワータップの精度が±2.5%ですので、基準値としてラテックスチューブ6.0barで各速度域の平均パワー値を収集しました。

その各速度域での平均パワー値の計測結果は下記の表の値になりました。

0km/h 0w
10.2km/h 12w
20.3km/h 32w
30.3km/h 49w
40.2km/h 76w

ローラー負荷なし、後輪のみ接地した時の値。

この表の値を基に速度とパワー値の近似計算式を作成しますと、

速度とパワー値の近似計算式

速度×(1.1+0.02×速度)

になりました。

各種チューブの速度データを収集する

チューブと空気圧を変えて基準速度と基準速度1秒後の速度データを収集します。

このテストでパワーメーターを使った方がパワー値を収集しやすいと思われますが、パワータップの精度が±2.5%の誤差がある為、正確なデータが収集できません

ですので、より正確なデータを収集できるマグネット式速度計(サイクルコンピュータ)を用いて速度データを収集します。

テストで使用するチューブ 4種類

・SOYOラテックスチューブ 実測値49.0g

・フライライト 極薄超軽量プチルチューブ 実測値51.0g

・パナレーサー R-Air 軽量プチルチューブ 実測値66.6g

・普通のプチルチューブ 実測値115g

タイヤの空気圧 5通り

・6.0bar

・6.5bar

・7.0bar

・7.5bar

・8.0bar

データのサンプル数は多い程精度が高くなりますので、今回のテストでは各項目で12回ずつデータを収集しました。

ラテックスチューブ 6.0bar の時の速度データ(km/h)

#1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9 #10 #11 #12
39.4 40.1 40.5 40.4 39.9 40.0 40.2 40.6 39.8 39.7 40.5 39.9
37.7 39.5 39.3 37.5 33.8 39.5 38.7 38.2 33.4 35.8 38.9 35.3
29.3 31.1 30.6 28.7 24.9 31.5 29.9 30.5 24.4 27.6 30.0 26.8
21.6 22.9 22.3 20.9 15.7 22.0 21.4 21.8 14.7 19.4 21.6 18.3
14.2 13.8 13.0 13.3 0.0 13.5 14.2 13.2 5.9 11.0 14.4 8.5
7.5 0.0 0.0 5.8 6.2 0.0 5.4 0.0 0.0 0.0 0.0
0.0 0.0 0.0 0.0

全部で20通りのテストを行う必要がありますが、残り19通りのテストもこの記事で紹介する手順を用いてデータ収集した後、抵抗値に換算できる様に計算しています。

抽出するデータは2列目と3列目を使用する

速度データは1列目から2列目の数値が安定していませんが、2列目以降は安定していますので、2列目と3列目のデータを使用します。

ラテックスチューブ 6.0bar の時の速度データ(km/h)
2列目と3列目のデータを使用 (→行 ↓列)

#1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9 #10 #11 #12
39.4 40.1 40.5 40.4 39.9 40.0 40.2 40.6 39.8 39.7 40.5 39.9
37.7 39.5 39.3 37.5 33.8 39.5 38.7 38.2 33.4 35.8 38.9 35.3
29.3 31.1 30.6 28.7 24.9 31.5 29.9 30.5 24.4 27.6 30.0 26.8
21.6 22.9 22.3 20.9 15.7 22.0 21.4 21.8 14.7 19.4 21.6 18.3
14.2 13.8 13.0 13.3 0.0 13.5 14.2 13.2 5.9 11.0 14.4 8.5
7.5 0.0 0.0 5.8 6.2 0.0 5.4 0.0 0.0 0.0 0.0
0.0 0.0 0.0 0.0

速度データをパワー値に変換する

2列目と3列目の速度データをローラー台のパワー値近似計算式を用いてパワー値に変換する

計算式

速度×(1.1+0.02×速度)

基準速度(2列目)のデータ

37.7×(1.1+0.02×37.7)=
69.9w

基準速度から1秒後(3列目)のデータ

29.3×(1.1+0.02×29.3)=
49.4w

同じ要領で2行目から12行目のデータもパワー値に換算しましたら、下記の表の値になりました。

ラテックスチューブ 6.0bar の時のパワー値(w ワット)

#1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9 #10 #11 #12
69.9 74.7 74.1 69.4 60.0 74.7 72.5 71.2 59.1 65.0 73.1 63.8
49.4 53.6 52.4 48.0 39.8 54.5 50.8 52.2 38.7 45.6 51.0 43.8

基準速度時のパワー値から基準速度1秒後時のパワー値を減算(引き算)する

計算式

基準速度時のパワー値 – 基準速度1秒後時のパワー値

69.9-49.4=
20.5w

同じ要領で2行目から12行目のデータも減算(引き算)しましたら、下記の表の値になりました。

ラテックスチューブ 6.0bar の時の抵抗値(w ワット)

#1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9 #10 #11 #12
20.5 21.1 21.7 21.3 20.2 20.2 21.8 19.0 20.3 19.4 22.1 19.9

1行目から12行目のデータの中央値を抽出する

平均値では大きく飛び出た値がある場合、実態と大きく乖離(かいり)してしまいますので中央値を抽出します。

中央値とはデータを小さい順に並び替えた時の中間の値の事です。

#8 #10 #12 #6 #5 #9 #1 #2 #4 #3 #7 #11
19.0 19.4 19.9 20.2 20.2 20.3 20.5 21.1 21.3 21.7 21.8 22.1

この表ではデータを並び替えた後の6行目と7行目の値が中央値です。

同じ要領で残り19項目の中央値も抽出した所、下記の表の値になりました。

各種チューブと空気圧の抵抗値一覧(w ワット)

6.0bar 6.5bar 7.0bar 7.5bar 8.0bar
ラテックス 20.4 19.3 19.1 18.6 18.2
超軽量プチル 20.3 19.9 20.0 19.5 18.9
軽量プチル 20.6 20.2 20.5 20.5 20.1
普通のプチル 22.0 21.9 21.4 20.9 20.7
エクセルの関数を用いて中央値を抽出していますので、数値に若干の違いがあります。

ラテックスチューブがローラー台では最も抵抗が小さい

ローラー台ではどのチューブも空気圧が高くなる程、抵抗値が小さくなっています。

チューブの材質で比較しますと、ラテックスチューブは一番抵抗が小さく、同じ重量の超軽量プチルチューブよりさらに抵抗が小さい結果になりました。

プチルチューブ同士で比較しますと、チューブの肉厚が厚くなる程、抵抗値が大きくなりました。

路上での転がり抵抗を検証

ローラー台ではラテックスチューブは一番抵抗が小さい事が検証結果から分かりましたが、路上でもラテックスチューブは一番抵抗が小さくなるのか検証します。

検証にあたり、下記の表の空欄を埋めていきます。

往路復路速度実測値 往路復路平均 必要パワー(w)
基準速度 1秒後 基準速度 1秒後 基準速度 1秒後
往路
復路

平均速度を計算する

手順1 走行ログから距離を抽出する

路上走行をする場合、サイクルコンピュータを注視したり動画撮影したりしますと危険ですので、今回のテストではGARMINの走行ログを用いて距離を抽出します。

1秒間隔でデータを見ると値が安定していませんでしたので、3秒間のデータから平均値を計算して検証に使用します。

GARMIN EDGE 1000 の走行ログより時間と距離を抜粋

秒数 基準距離(m) 1秒後距離(m)
1 12,170.939 12,170.939
2 12,181.220 12,181.220
3 12,191.100 12,191.100
4 12,200.580 12,200.580
5 12,209.700 12,209.700

下記の表の基準距離と3秒後に走行した距離を抽出します。

秒数 基準距離(m) 1秒後距離(m)
1 12,170.939 12,170.939
2 12,181.220 12,181.220
3 12,191.100 12,191.100
4 12,200.580 12,200.580
5 12,209.700 12,209.700

走行ログから距離を抽出した結果、以下の値になりました。

基準走行距離 12,170.939m

3秒後の走行距離 12,200.580m

同じ要領で1秒後距離も抽出します。

秒数 基準距離(m) 1秒後距離(m)
1 12,170.939 12,170.939
2 12,181.220 12,181.220
3 12,191.100 12,191.100
4 12,200.580 12,200.580
5 12,209.700 12,209.700

1秒後の基準走行距離 12,181.220m

その3秒後の走行距離 12,209.700m

手順2 抽出した走行距離から速度を計算する

計算式

\(\frac{3秒間で進んだ走行距離 – 基準走行距離}{3}\)

項目1 基準走行距離と3秒後の走行距離から速度を計算

(12200.580-12170.939)/3=
9.880m/s

項目2 1秒後の基準走行距離とその3秒後の走行距離から速度を計算

(12209.700-12181.220)/3=
9.493m/s

手順3 秒速(m/s)から時速(km/h)に換算する

計算式

秒速×3.6

手順2項目1で得られた秒速(m/s)を時速(km/h)に換算

9.880×3.6=
35.568km/h

手順2項目2で得られた秒速(m/s)を時速(km/h)に換算

9.493×3.6=
34.175 km/h

手順3で得られた値を入力した所、下記の表になりました。

往路復路速度実測値 往路復路平均 必要パワー(w)
基準速度 1秒後 基準速度 1秒後 基準速度 1秒後
往路 35.569 34.177
復路

手順4 復路の基準速度と基準速度1秒後の速度を計算する

ローラー台では風の影響がありませんが、路上走行をしますと風向きによって追い風や向かい風が吹いている状態で走行する事になりますので、同じパワーで走行していても風の影響で速度が変わってきます

ですので、路上を往復して往路と復路の2通りのデータを収集する必要があります。

そこで、手順1から手順3を用いて復路の基準速度と基準速度1秒後の速度を計算します。

復路の計算式は往路と同じですので、復路の計算過程は省略しています。

手順4で得られた値を入力した所、下記の表になりました。

往路復路速度実測値 往路復路平均 必要パワー(w)
基準速度 1秒後 基準速度 1秒後 基準速度 1秒後
往路 35.569 34.177
復路 35.136 34.321

手順5 往路と復路の基準速度と基準速度1秒後の速度の平均を計算する

本来は往路と復路の走行速度をパワー値に換算してから平均パワー値を計算した方が正確な値が得られますが、追い風や向かい風の風速が分かりませんので往路と復路の速度の平均値からパワー値を換算します。

計算式

\(\frac{往路の速度+復路の速度}{2}\)

基準速度計算

(35.569+35.136)/2=
35.353km/h

基準速度1秒後の速度

(34.177+34.321)/2=
34.249km/h

手順5で得られた値を入力した所、下記の表になりました。

往路復路速度実測値 往路復路平均 必要パワー(w)
基準速度 1秒後 基準速度 1秒後 基準速度 1秒後
往路 35.569 34.177 35.353 34.249
復路 35.136 34.321

平均速度から路面抵抗を計算する

手順6 速度と走行時間の計算フォームからパワー値を求める

速度からパワー値を換算する場合、速度と走行時間の計算フォームを使用しますと簡単に速度からパワー値を求める事ができます

速度と走行時間の計算フォーム速度と走行時間の計算フォームです。 身長、体重、機材重量、出力、ハンドルポジション、走行距離、標高差、転がり抵抗から、速度と走行時間を計算します。...

身長 171cm
体重 61kg
自転車 15kg
速度 35.353km
ハンドルポジション係数 100
走行距離 35.353km
標高差 0m
ころがり抵抗係数 0.002999

※チェーンリングとスプロケットの歯数は入力不要

を計算フォームに入力して、走行速度から必要なパワー値を求めます。

次に同じ要領で速度と走行距離を34.249に再入力して、基準速度1秒後のパワー値を求めます

速度と走行時間の計算フォームから得られた値を表に入力した所、下記の様になりました。

往路復路速度実測値 往路復路平均 必要パワー(w)
基準速度 1秒後 基準速度 1秒後 基準速度 1秒後
往路 35.569 34.177 35.353 34.249 233.5 213.6
復路 35.136 34.321

手順7 基準速度時に必要なパワー値から基準速度1秒後に必要なパワー値を減算する

計算式

基準速度に必要なパワー – 1秒後に必要なパワー

233.5-213.6=
19.9w

手順7で得られた値を入力した所、下記の表になりました。

往路復路速度実測値 往路復路平均 必要パワー(w)
基準速度 1秒後 基準速度 1秒後 基準速度 1秒後
往路 35.569 34.177 35.353 34.249 233.5 213.6 19.9
復路 35.136 34.321

手順8 上記の要領で他のデータも速度からパワー値に換算して表を埋める

ラテックスチューブの走行データ 6.5bar

往路復路速度実測値 往路復路平均 必要パワー(w)
基準速度 1秒後 基準速度 1秒後 基準速度 1秒後
往路 35.569 34.177 35.353 34.249 233.5 213.6 19.9
復路 35.136 34.321
往路 35.629 34.248 35.304 34.164 232.6 212.1 20.5
復路 34.979 34.080
往路 34.632 33.444 34.692 33.636 221.5 203.1 18.4
復路 34.752 33.827
往路 35.100 33.768 35.076 33.900 228.4 207.6 20.8
復路 35.052 34.032

比較用としてプチルチューブの走行データも速度からパワー値に換算して表を埋めます。

プチルチューブの走行データ 6.5bar

往路復路速度実測値 往路復路平均 必要パワー(w)
基準速度 1秒後 基準速度 1秒後 基準速度 1秒後
往路 35.400 34.080 35.082 33.912 228.5 207.8 20.7
復路 34.764 33.744
往路 34.908 33.960 35.106 34.266 229.0 213.9 15.0
復路 35.304 34.572
往路 34.836 33.696 35.094 34.194 228.7 212.7 16.1
復路 35.352 34.692
往路 34.980 33.708 34.932 33.960 225.8 208.6 17.2
復路 34.884 34.212
往路 35.256 34.356 35.011 34.086 227.2 210.8 16.4
復路 34.765 33.816

「フライライト 極薄超軽量プチルチューブ」と「パナレーサー R-Air 軽量プチルチューブ」は1本ずつしか持っていませんので、路上での走行データは収集していません。

手順9 必要パワー差の中央値を入力して一覧表を埋める

手順8の表より、ラテックスチューブの中央値は19.9と20.5で、プチルチューブの中央値は16.4です。

ラテックスチューブとプチルチューブのパワー軽減効果表

6.0bar 6.5bar 7.0bar 7.5bar 8.0bar 最小値 効果
ラテックス 20.2
プチル 16.4
エクセルの関数を用いて中央値を抽出していますので、数値に若干の違いがあります。

手順10 必要パワー差の中央値を入力して一覧表を埋める

ラテックスチューブ6.0barのデータ以外の項目も手順8と同じ要領で中央値を表に入力します。

ラテックスチューブとプチルチューブのパワー軽減効果表

6.0bar 6.5bar 7.0bar 7.5bar 8.0bar 最小値 効果
ラテックス 18.6 20.2 19.0 17.6 20.5
プチル 18.1 16.4 15.8 17.0 18.3

手順11 各チューブの最小値を抽出後、パワー軽減効果を計算して表を完成させる

計算式

プチルチューブの必要パワー最小値 – ラテックスチューブの必要パワー最小値

18.3-20.5=
-1.8w

ラテックスチューブとプチルチューブのパワー軽減効果表

6.0bar 6.5bar 7.0bar 7.5bar 8.0bar 最小値 効果
ラテックス 18.6 20.2 19.0 17.6 20.5 17.6 -1.8
プチル 18.1 16.4 15.8 17.0 18.3 15.8

計算結果を考察する

ラテックスチューブとプチルチューブのパワー軽減効果表

6.0bar 6.5bar 7.0bar 7.5bar 8.0bar 最小値 効果
ラテックス 18.6 20.2 19.0 17.6 20.5 17.6 -1.8
プチル 18.1 16.4 15.8 17.0 18.3 15.8

手順1から手順11までの過程を計算した所、プチルチューブからラテックスチューブに交換する事により逆に1.8w路面抵抗が増える事が分かりました。

このグラフを見てみますと、空気圧が適正空気圧より高くても低くても路面抵抗が大きくなる事も分かりました。

低速域と中速域のパワー軽減効果も計算する

35km/hで走行した時のパワー軽減効果を計算した要領で15km/h25km/hの項目も埋めます。

25km/h
ラテックスチューブとプチルチューブのパワー軽減効果表

ラテックス7.0barの計算値は異常に高い値になっていましたので除外しています。

6.0bar 6.5bar 7.0bar 7.5bar 8.0bar 最小値 効果
ラテックス 7.4 7.1  — 6.7 7.0 6.7 -0.5
プチル 7.1 6.2 6.2 6.3 6.9 6.2

15km/h
ラテックスチューブとプチルチューブのパワー軽減効果表

6.0bar 6.5bar 7.0bar 7.5bar 8.0bar 最小値 効果
ラテックス 2.0 1.5 2.0 1.6 2.0 1.5 -0.1
プチル 2.0 1.9 1.6 1.4 1.8 1.4

この結果から低速域ではチューブの違いによる路面抵抗の差がほとんどありませんが、速度が上がるにつれて放物線を描く様に路面抵抗の差が大きくなる事が分かりました。

低速域になる上りでは路面抵抗が増えるデメリットよりも登坂抵抗が減るメリットの方が大きい

速度と走行時間の計算フォーム速度と走行時間の計算フォームです。 身長、体重、機材重量、出力、ハンドルポジション、走行距離、標高差、転がり抵抗から、速度と走行時間を計算します。...

身長 171cm
体重 61kg
自転車 15kgと15.1kgの2通り
速度 15km
ハンドルポジション係数 100
走行距離 14.4km
標高差 1041.334119m
ころがり抵抗係数 0.002999

※チェーンリングとスプロケットの歯数は入力不要

を計算フォームに入力して、チューブ重量の違いによる必要パワー値を求めた所、

自転車重量15.0kgの時の必要合計出力 250.0w

自転車重量15.1kgの時の必要合計出力 250.3w

になりましたので、100g重くなる事で0.3w登坂抵抗が増える事が分かりました。

ですので、15km/hで走行している時にラテックスチューブを使って0.1w路面抵抗が増えても、前後合わせてチューブ重量が100g軽くなる事により0.3w登坂抵抗が減ります

計算しますと

計算式

路面抵抗 + 登坂抵抗

-0.1+0.3=
0.2w

この計算結果から上りではラテックスチューブの方が抵抗は小さくなります。

まとめ

ローラー台ではラテックスチューブはプチルチューブより抵抗が小さいが、路上ではプチルチューブより抵抗が大きくなる

ラテックスチューブの路面抵抗が大きくなる理由は、路面の凹凸に対してチューブが柔軟に変形する時に抵抗が増えると考えられる。

高速域中速域ではプチルチューブの方が抵抗は小さくなるが、低速域で走行する上りでは登坂抵抗も加わるので、重量が軽いラテックスチューブの方が抵抗は小さい

平坦路でのレースでラテックスチューブを使われている人は、プチルチューブの使用を検討してみましょう。