それより、普段走っている速度域でよく使うギヤを増やしたい。
僕も含め、ほとんどの人はトップ11Tを踏み切る脚力はありませんよね。
カセットスプロケットの組み換え手順が分かる。
これ1つで平坦路から上りまで走りやすくなる、万能カセットスプロケットを使いたい人
カセットスプロケット組み換えのメリット・デメリットと、組み換え手順についてまとめました。
この記事を読んで、自分に合ったカセットスプロケットを手に入れましょう。
それでは、どうぞ。
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目次
本記事の要約
カセットスプロケット組み換えのメリットは、よく使うスプロケットに中間ギヤを追加する事で変速時の急なケイデンス変動が起こらず、平坦路が走りやすくなります。
デメリットは組み替える事でカセットスプロケットが重くなったり、下りでペダルを回しきれなくなったりし、また複数のカセットスプロケットを素材にしますので割高な物になりメーカー保証もありません。
組み換え手順は、複数のカセットスプロケットを分解して好みの歯組構成に組み替えてかしめ直す事でできます。
カセットスプロケット組み換えのメリット
カセットスプロケットを組み替える事で変速時のケイデンス変動が小さくなりますので、走りやすくなります。
よく使う歯組構成になって走りやすい
平坦路用クロスレシオ11速カセットスプロケットの歯数構成は、12-13-14-15-16-17-18-19-21-23-25です。
平坦路で走る場合でも、12Tや13Tはギヤが重すぎて使い続けられません。
ロードレースでしたら、最後のゴールスプリントで12Tを使って5秒程度もがく人もいます。
ヒルクライム用ワイドレシオ11速カセットスプロケットの歯数構成は、11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34です。
激坂を含む上りと下りのある周回コースでしたら、11-34Tのカセットスプロケットが下りも漕ぎ続けられますので良いです。
ヒルクライムでは25Tから34Tのギヤをよく使いますが、11Tから17Tまでのギヤはほとんど使いません。
ヒルクライムのコースに一部だけ平坦路があったり、下りがあったりする場合は11Tから17Tのギヤも僅かな時間ですが使います。
ですが、ゴール付近は大抵上りですので、11Tや13Tでゴールスプリントする事はないと思います。
そこで、ヒルクライムにはほとんど使わないトップ側のギヤ2枚をよく使うギヤ付近に割り当てる事で、平坦路でも走りやすい歯組構成にする事ができます。
10速自作カセットスプロケット
15T ジュニアスプロケットのトップギヤ
16T、17T、19Tと、21-23-25Tスパイダーアーム ロードバイク用スプロケット
28-32-36Tスパイダーアーム MTB用スプロケット
それらを組み合わせる事で、15-16-17-19-21-23-25-28-32-36 のカセットスプロケットになります。
平坦路ではアウター53Tで走っていますが、強い追い風でない限り15Tまでで十分ギヤが足りています。
9年間使い続けましたが、変速性能も不満はありません。
※ディレイラーはアルタスを使用し、調整ボルトは長い物を使って無理矢理ローギヤ36Tが使える様にしています。
ですので、スプロケットとプーリーの接触を避ける為に、ローギヤ34Tに留めておく事をおすすめします。
急にペダルが重くならず使いやすい
2021年現在、10速のカセットスプロケット限定になりますが、トップギヤのスモールパーツと3種類のカセットスプロケットを分解して必要な歯を組み合わせた後でかしめる事により、ヒルクライム専用カセットスプロケットを自作できます。
僕も上り専用カセットスプロケットを自作してヒルクライムを楽しんでいます。
ワイドレシオのカセットスプロケットでは、ヒルクライムでよく使うギヤもシフトチェンジすると急にペダルが重くなり過ぎてしまい、結局ギヤを元に戻す事がよくあります。
ですが、上りに特化したクロスレシオのカセットスプロケットでは、シフトチェンジしても急にペダルが重くなり過ぎませんので、上りがさらに走りやすくなります。
組み換えカセットスプロケットを使っている僕の感想は、変速性能に対する不満はありませんし、これからも組み換えたカセットスプロケットを使い続けます。
10速ヒルクライム専用自作カセットスプロケット
18-20-22Tスパイダーアーム MTB用スプロケット
24-26Tスパイダーアーム ロードバイク用スプロケット ※1
26-28-30-32-34-36Tスパイダーアーム MTB用スプロケット ※2
それらを組み合わせる事で、18-20-22-24-26-28-30-32-34-36 のカセットスプロケットになります。
18Tまでですので、平坦路では脚が回り切ってしまいます。
8年間使い続けましたが、変速性能も不満はありませんでした。
※1 24-26Tは、21-24-28Tのスパイダーアームを分解して、26Tにネジ加工を施して24Tと26T(ネジ穴付)をネジで取り付けて自作しました。
※2 26-28-30-32-34-36Tは、28-32-36Tのスパイダーアームを分解して、26Tと30Tと34Tに穴加工を施してネジで取り付けた後、ナットを溶接して固定しました。
こちらも、スプロケットとプーリーが当たりやすくなっています。
また、トップ18Tですので取り付けられるフレームがさらに限られます。
カセットスプロケット組み換えのデメリット
複数のカセットスプロケットをミックスして組み替える手間が掛かり、できたオリジナルカセットスプロケットは重くなり、変速性能も純正品より劣るのが難点です。
平坦路走行では組み換え不要
平坦路限定で走る場合は、12-25Tのカセットスプロケットがそのまま使えます。
12Tや13Tで走り続ける事はありませんが、12Tや13T以外のギヤの間隔も詰まっています。
平坦路で風向きが変わったり、僅かな勾配の変化があったりしても、シフトチェンジで急にペダルが重くなったり軽くなったりしません。
ですので、平坦路を走る場合はカセットスプロケットの組み換え自体が不要になります。
カセットスプロケットが重くなる
11Tや13Tの小さな歯を16Tや18Tの大きな歯に入れ替えた場合、歯の面積が増えますので組み換え後のカセットスプロケットが重くなります。
僕が組み替えたカセットスプロケットですが、組み替え前のDEORE XT/ 10速 11-36T の重量は343gですが、10速 11-36T と ジュニアスプロケット CS-6600 15-25T をミックスした組み換え後のスプロケットの重量が430gになりますので、87gの重量増になりました。
87gの重量増ではヒルクライムのタイム差はほとんどありませんが、1gでも軽くしたい人にとっては重量増が気になります。
下りで脚が回りきる
ヒルクライムのコースによっては僅かな通過時間ですが下りがある場面があり、ペダルを回しても脚が回り切ってしまいますので、脚を止めて深い前傾姿勢で下った方が速く下れます。
ですので、コースによってはカセットスプロケットを組み替えずにそのまま使った方が速く走れる事もあります。
割高なカセットスプロケットになる
カセットスプロケットを組み替えるには、ジュニアスプロケットとワイドレシオのスプロケットが必要です。
2つのカセットスプロケットを用意する必要がありますので、オリジナルの歯組構成のカセットスプロケットを作る場合、カセットスプロケット2つ分の費用が掛かります。
分解改造はメーカー保証対象外
当然ですが、シマノはカセットスプロケットの組み換えを行わない様ユーザーマニュアルに記載していますので、組み替える事で変速性能に支障をきたしてもメーカーは対応してくれません。
組み替えたカセットスプロケットを使った結果については誰も責任を取りませんので、自己責任で組み換えを行いましょう。
出典:シマノ ユーザーマニュアル
変速性能が落ちる
僕は組み替えたカセットスプロケットを使っていますが、変速性能は落ちています。
純正のカセットスプロケットでしたら変速がスパスパ決まりますが、組み替えたカセットスプロケットは変速操作をしても、もっさりしていてワンテンポ遅れて変速が完了します。
変速性能が落ちる原因は、純正品のカセットスプロケットは変速ポイントを揃えていますのでスパスパ決まる変速が、組み替える事により変速ポイントがずれて揃わなくなるからです。
スプロケットを連結させる必要あり
純正のカセットスプロケットはロー側付近がスパイダーアームで連結されていたり、複数枚のスプロケットをかしめて一体化させてあったりします。
複数枚のスプロケットを一体化している理由は、歯数の多いスプロケットで上りを走りますと、スプライン(ハブのフリーボディーの溝)がスプロケットから加わる力に耐え切れずに歯が食い込み、フリーボディーに食い込んだ痕が残るからです。
そのまま使い続けていますと、最終的にスプラインが全部削れてしまい走れなくなります。
ですので、カセットスプロケットの組み換えを行う際は、組み替えた後に複数枚のスプロケットをかしめて一体化させる必要があります。
カセットスプロケット組み換え手順
同じ変速数のジュニアスプロケットとワイドレシオスプロケットを用意します。
そのカセットスプロケットのかしめている部分を削り分解します。
グラインダーを使いますと簡単にかしめている部分が削れます。
※下記画像はイメージです。ディスクはサンディング用を使用して下さい。
分解したスプロケットで好みの歯組構成にします。
最後にバラバラになっているスプロケットを、7枚程度かしめて一体化させれば完成です。
スパイダーアームタイプのスプロケットの場合、組み換えでかしめる作業がありませんので、簡単にカセットスプロケットを組み替える事ができます。
ジュニアスプロケットのトップギヤがフレームに干渉しないか、事前に確認する必要があります。
まれにジュニアスプロケットが付けられないフレームがあります。
カセットスプロケット組み換えに必要な物
ここで紹介するカセットスプロケットの組み換えで再構成する歯の組み合わせは、僕のおすすめ歯数構成です。
下りで使用するギヤを排除する代わりに平坦路で使える歯が増えますので、これ一つで上りと平坦路が快適に走れるオリジナルカセットスプロケットが誕生します。
ちなみに、8速カセットスプロケットの組み換えですが、ジュニアスプロケット自体が無く、スプロケットも8枚しかありませんので、CS-HG50-8 13-14-15-17-19-21-23-26 をそのまま使い、50-39-30 のトリプルクランクセットと一緒に使う事で8速でもクロスレシオになります。
なお、ホイールからスプロケットを脱着する工具も必要ですので、持っていない人は「スプロケットリムーバー」と「フリーホイールリムーバー」を買っておきましょう。
(2024/11/23 08:36:20時点 楽天市場調べ-詳細)
9速おすすめ歯数構成
CS-HG50-9 14-25T ジュニアスプロケット
(2024/11/22 18:39:14時点 楽天市場調べ-詳細)
14-15-16-17-18-19-21-23-25
この歯組構成の内、14T、15T、17T、19T、21Tを使います。
CS-HG400-9 11-34T カセットスプロケット
11-13-15-17-20-23-26-30-34
この歯組構成の内、23T、26T、30T、34Tを使います。
これらを再構成しますと、14-15-17-19-21-23-26-30-34 の歯組構成のカセットスプロケットが誕生します。
後は、19-21-23-26-30-34のスプロケットを、かしめていた部分を削って外したアルミピンを再利用して連結し、再度金属ハンマーで叩いてかしめ直せば完成です。
10速おすすめ歯数構成
CS-6600 14-25T ジュニアスプロケット
(2024/11/22 18:39:14時点 楽天市場調べ-詳細)
14-15-16-17-18-19-20-21-23-25
この歯組構成の内、14T、15T、16T、17T、19Tを使います。
CS-HG500-10 11-34T カセットスプロケット
(2024/11/23 14:01:13時点 楽天市場調べ-詳細)
11-13-15-17-19-21-23-26-30-34
この歯組構成の内、21T、23T、26T、30T、34Tを使います。
これらを再構成しますと、14-15-16-17-19-21-23-26-30-34 の歯組構成のカセットスプロケットが誕生します。
後は、17-19-21-23-26-30-34のスプロケットを、かしめていた部分を削って外したアルミピンを再利用して連結し、再度金属ハンマーで叩いてかしめ直せば完成です。
11速おすすめ歯数構成
CS-R8000 14-28T ジュニアスプロケット
(2024/11/23 10:50:38時点 楽天市場調べ-詳細)
14-15-16-17-18-19-20-21-23-25-28
この歯組構成の内、14T、15T、16T、17T、19T、21Tを使います。
CS-HG800-11 11-34T カセットスプロケット
(2024/11/22 18:39:14時点 楽天市場調べ-詳細)
11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34
この歯組構成の内、21-23-25Tと27-30-34Tを使います。
これらを再構成しますと、14-15-16-17-19-21-23-25-27-30-34 の歯組構成のカセットスプロケットが誕生します。
21-23-25と27-30-34はスパイダーアームで一体化されていますので、かしめる作業が不要で、そのまま使用可能です。
10速ヒルクライム専用おすすめ歯数構成
CS-6600 16T ツバ付ギア
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CS-HG50-10 11-36T
(2024/11/23 10:50:39時点 楽天市場調べ-詳細)
11-13-15-17-19-21-24-28-32-36
この歯組構成の内、24Tのみ使います。
CS-HG500-10 11-32T
(2024/11/22 23:01:32時点 楽天市場調べ-詳細)
11-12-14-16-18-20-22-25-28-32
この歯組構成の内、18T、20T、22T、28T、32Tを使います。
CS-HG500-10 11-34T
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11-13-15-17-19-21-23-26-30-34
この歯組構成の内、26T、30T、34Tを使います。
これらを再構成しますと、16-18-20-22-24-26-28-30-32-34 の歯組構成のカセットスプロケットが誕生します。
後は、22-24-26-28-30-32-34のスプロケットを、かしめていた部分を削って外したアルミピンを再利用して連結し、再度金属ハンマーで叩いてかしめ直せば完成です。
まとめ
カセットスプロケット組み換えのメリットは普段使わないスプロケットを取り外し、よく使うスプロケットに中間ギヤを追加する事で平坦路が走りやすくなり、変速した時に急なトルク変動やケイデンス変動が起こらず安定して走れる。
カセットスプロケット組み換えのデメリットは組み替える事でカセットスプロケットが重くなり、11Tや13Tを排除した事により下りでペダルを回しきれなくなる。
また、複数のカセットスプロケットを素材にするので、できたカセットスプロケットは割高な物になる。
そして、分解改造はメーカー保証対象外で、メーカー想定外の改造を行う事で変速性能が落ちる。
カセットスプロケットの組み換え手順は、用意した複数のカセットスプロケットを分解して好みの歯組構成に組み替えてかしめ直す事でできます。
組み換え作業は難しいですが純正品より使いやすくなりますので、純正品の歯組構成に不満がある人はカセットスプロケットの組み換えに挑戦しましょう。
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