事故ったら自分の怪我より、自転車の損傷の方が気になりますよね。
自転車より自分自身の体の方が一番大事です。
体に強い衝撃が加わりましたら、病院に行って検査してもらいましょう。
強い衝撃を受けたホイールを修理できるのか、買い替えるべきなのかが分かる。
ホイールに強い衝撃が加わった人
強い衝撃を受けたホイールの対処法についてまとめました。
この記事を読んで、ホイールの修理か買い替えかのどちらがいいのか判断しましょう。
それでは、どうぞ。
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目次
本記事の要約
衝突したホイールは致命的ダメージを受けていますので、リムが割れた場合は修理不能です。
リムが無事でもブレーキシュー接触面の消耗が激しい場合はホイールの寿命ですので、買い替えましょう。
瞬間的にでも強い衝撃が加わったスポークは近い内に折れますので、スポーク全交換が必要です。
経年劣化でも金属疲労していますので、長年使っているスポークが走行中に切れた場合はスポーク全交換が必要です。
買い替えた方が安くなる事がありますので、修理見積を取って新品購入と比較しましょう。
直接的な原因でスポークが切れた場合は、スポークの部分交換で修理ができます。
ホイールの買い替え
障害物と正面衝突しますと、ホイールやフレームやフォークに致命的なダメージが加わります。
ホイールに強い衝撃が加わった時は、まずリムが割れていないか確認し、次にスポークが切れていないか確認しましょう。
リムの割れや変形がしていたら修理不能
走行中に正面衝突してホイールに強い衝撃が加わった場合、リムが強い衝撃に耐え切れず破損する事もあります。
自転車の重量10kgで時速30km/hで走っている時に、その速度でフロントホイールから障害物に衝突する衝撃荷重を計算してみます。
まずは、速度の単位をkm/h(時速)からm/s(秒速)に換算します。
計算式は\(\frac{km/h(時速)}{3.6}\)です。
\(\frac{30km/h}{3.6}=8.333m/s\)
保有エネルギーを計算します。
計算式は\(\frac{1}{2}\times重量kg\times(速度m/s)^{2}\)です。
\(\frac{1}{2}\times10\times8.333^{2}=347.2J(ジュール)\)
ジュールを馴染み深いkgに換算します。
換算式は\(\frac{ジュール}{重力加速度}\)です。
地球の重力加速度は約\(9.806m/s^{2}\)ですので、
\(\frac{347.2}{9.806}=35.4kgf\)
障害物に衝突して自転車の速度が30km/hから0km/hになる時間を0.1秒と仮定します。
\(\frac{35.4kgf}{0.1s}=354kgf\)
ですので、ホイールに加わる衝撃荷重は瞬間的に354kgの力が加わる事になります。
- 厳密にはライダーの体重も影響しますが誤差程度の数値しかありませんので、ライダーに関する衝突条件は無視できます。
衝撃荷重は速度の二乗に比例しますので、速度が上がりますと衝突した時の衝撃力は指数関数的に急上昇します。
そんな衝撃荷重が一瞬でもフロントホイールに加わりますと、タイヤから伝わった衝撃力がフレームまで伝わります。
そうなりましたら、衝撃を直接受けたホイールはリムが割れたりスポークが切れたりするかもしれませんし、フレームにひびが入りましたらフレーム交換が必要になります。
強い衝撃を受けたリムはアルミでしたら変形しますし、カーボンでしたら割れますので、修理ができずリムを交換する必要があります。
リムがすり減っていたら買い替え
自転車のブレーキがリムブレーキタイプでしたら、ブレーキを掛ける度にブレーキシューをホイールに接触させて、運動エネルギーを摩擦力で熱エネルギーに変換して回転しているホイールを止めます。
ですので、長年ホイールを使っていますと、リムが徐々に削れてすり減ってきます。
すり減ったリムは、タイヤの空気圧に耐えられなくなる程すり減りますと、リムのブレーキ部分がタイヤの空気圧を受けきれなくなり外側に広がってリムが破裂します。
走行中にリムが破裂しますと落車しますし、停車中でもリムが破裂しますと自走不能になってしまいます。
ですので、スポークを張り替える前にリムのすり減り具合を確認し、摩耗インジケーターが刻印されているホイールは摩耗インジケーターがすり減って消えていないか確認します。
摩耗インジケーターがないホイールでも、目視したり指で触ったりしてリムの摩耗が激しければ、ホイールの修理は諦めて新しいホイールに買い替えましょう。
ホイールが無傷でもスポーク全交換
ホイールに強い衝撃が加わったとしても、ホイールが壊れない事があります。
ですが、スポークにはとても強い衝撃力が加わっていますので、3ヵ月ぐらい経ちますとスポークがスポークテンションに耐えられなくなりスポークが切れだします。
最初は1本だけ切れますが、切れたスポークを新しいスポークに張り直したとても、次から次へとスポークが切れ続けます。
ですので、強い衝撃を受けたホイールのスポークは全交換する必要があります。
スポークの長さを調べる時は、外したスポークと同じ長さの物を注文する事でスポーク長の選定が簡単にできます。
タキザワサイクルでスポークが長さ1mm単位でばら売り販売されています。
スポークは経年劣化で破断する
スポークは繰り返し荷重が何度も加わりますと疲労が蓄積して、走行中に突然スポークが破断します。
金属疲労したスポークは強い衝撃どころか段差に乗り上げていなくても、走っているだけで破断します。
10年ぐらい使ったホイールはスポークに金属疲労が蓄積されていますので、1本でもスポークが切れましたらスポークを全交換すべきです。
スポークの長さを調べる時は、外したスポークと同じ長さの物を注文する事でスポーク長の選定が簡単にできます。
なお、ミドルモデルからハイエンドモデルの完組ホイールは、ホイールメーカーが独自設計したスポークを使用しているホイールもあります。
特殊なスポークを使用した完組ホイールは、ショップにスポーク張り替えを依頼するか、ショップでスポークを取り寄せてもらい自分でスポークを張り替えましょう。
シマノ製のホイールの場合、シマノの補修用部品(スモールパーツ)に交換用のスポークがあります。
特殊なスポークは高価ですので、スポークを全交換しますと修理費がかなり高額になりますので、ホイール買い替えも検討しましょう。
ホイールの修理について
リムが無事でホイールの修理ができる場合は、修理と新規購入のどちらがいいか検討しましょう。
部分交換で済む場合は、切れたスポークのみ張り替えれば問題ありません
修理よりも購入の方が安くなる事もある
スポークを張り替えるとしても、スポークの購入費用は最低限必要になります。
自分で張り替えるのでしたらスポークの購入費用のみで済みますが、ショップに依頼しますとスポークの購入費用の他に工賃も発生します。
エントリーモデルのホイールのスポークを全交換する場合、修理費用で同じホイールが新品で買えるかもしれません。
ホイール修理の見積もりを取って、ホイール買い替えとどちらがお得か考えて張り替えか買い替えかを決めましょう。
直接当たって切れたスポークは部分交換でOK
小石がスポークに当たったり、一緒に走っている自転車と接触したりしてスポークが切れた場合は、切れたスポークのみ交換すれば使用上問題ありません。
切れたスポークと同じ長さのスポークを注文して、切れたスポークのみ張り替えましょう。
自分でスポークが張り替えられない場合は、ショップに依頼してスポークの張り替えと振れ取り調整をしてもらいましょう。
いわゆる鉄下駄ホイールですが、コスパに優れていますので練習用に最適です。
ただし、11速スプロケット(11-34Tのみ取付可)は取り付けられませんので、11速ユーザーは下記ホイールを購入しましょう。
(2024/11/22 18:51:07時点 楽天市場調べ-詳細)
ハイエンドカーボンホイールと比べますと劣りますが、イベントやレースにも使える性能があります。
11速スプロケットが取り付け可能です。
まとめ
正面衝突したホイールは致命的なダメージを受けているので、衝突が原因でリムが割れた場合は修理不能。
リムが割れていたり変形していたりしていなくても、リムのブレーキシュー接触面がかなりすり減っていたらホイールの寿命なので、修理するより買い替えるべきである。
リムが無事で消耗もさほどしていない場合は修理できるが、瞬間的にでも強い衝撃力が加わったスポークは近い内に折れるので、スポークの全交換が必要。
ホイールは衝突していなくても経年劣化でスポークが金属疲労を起こしているので、長年使っているホイールのスポークが走行中に切れた場合はスポーク全交換が必要。
修理するより買い替えた方が安くなったり、修理費用と大差なかったりする事があるので、修理見積を取って新品購入と比較する。
スポークが小石に当たったり、他の自転車と接触したりして、直接的な原因でスポークが切れた場合はスポークの部分交換で修理ができる。
ホイールに強い衝撃力が加わった時はホイールの状態を確認し、修理ができる場合は修理をして、修理不能でしたら新しいホイールに買い替えましょう。
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