メンテナンス

【画像乱舞】見て分かる! パワータップG2ベアリング交換手順

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あなた
あなた
走っていたらハブから異音がしてきた

走行中にハブから異音がしていると気味悪いですよね。

もしハブから、こんな音がしましたらベアリングの寿命です

ハブにものすごく抵抗が掛かり、一生懸命にペダルを漕いでも自転車が進まない感じがしますし、異音から故障に発展したら自走不能になってしまいます

記事のポイント

異常なベアリングを交換せずに使い続けると自走不能になる事も
パワータップハブのベアリング交換手順を、写真を多数使用して公開
交換前と交換後の走行データを検証

サイシスト
サイシスト
この記事は以下の様な人におすすめ!
パワータップのベアリング交換に挑戦する人

パワータップのベアリング交換をユーザー側でできる様に、写真を多く用いて分かりやすく交換手順理解できる内容にしました

それでは、どうぞ。

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ベアリングの異常を放置していると自走不能になる

ハブに使われているベアリングは消耗品です

使い続ける内にベアリング球やハウジングが摩耗したり、保持器が破損したりします

フリー側のベアリングはベアリング本体が大きく、雨水が入りにくいハブの内側に取り付けられていますので壊れにくいです。

反フリー側のベアリングはベアリング本体が小さく、雨水が入りやすいハブの外側付近に取り付けられていますので壊れやすいです

もし走行中にハブから「キュルキュル」と異音がした場合、ベアリング内部にある保持器が破損し内部で引きずっているかもしれません。

そのままにして走り続けていると保持器が噛み込んでベアリングが回らなくなり、自走不能になってしまいます

当然ですが動きが悪くなったベアリングを交換せずに走り続けていると、ライダーの出力が動きの悪くなったベアリングに吸収されて、自転車の速度が遅くなります

ですので、ハブの動きが悪くなりましたら、なるべく早くベアリングを交換しましょう。

取り外した反フリー側のベアリングです。
ベアリング球同士の間隔を一定にする保持器が破損していて、ベアリングが回転すると破損した保持器と分離したベアリング球が噛み込み、ハウジングと擦れる事で摩擦して運動エネルギーが失われます。

シマノやカンパニョーロのハブはカップアンドコーン方式の為、保持器がありませんので保持器に起因するメカトラブルはありません

定期的にクリーニングをしてから、グリスを入れて玉当たり調整をしましょう。

手順を守って丁寧に交換作業を行う

写真を撮りながらベアリングの交換作業をしていましたので1時間程度掛かりましたが、慣れた人が写真を撮らずに作業すると20分程度で交換できます

ハブのベアリング交換は難しそうですが、手順を守って丁寧に行えば簡単にできます

メーカーは、ユーザー側でのパワータップのベアリング交換を推奨していません

ユーザー側でベアリング交換をした場合、保証が無効になります

ベアリング交換が不安だと思われましたら、往復送料と税込6500円(2021年2月現在)で交換してもらえますので、素直にメーカーに交換してもらいましょう

なお、ベアリング交換に失敗してパワータップを破損しても、当方は一切責任を負いません

自己責任で交換作業を行って下さい。

交換作業は基本圧入して行う

パワータップは、センサー電子基板があります

また、ハブの材質はアルミですので、柔らかく変形しやすいです

パワータップのハブに強い衝撃を与えてベアリングを取り外そうとすると、ハブに取り付けられている精密部品が壊れたり、ハブのハウジングが変形したりして取り返しのつかない事になります

ハウジングの寸法公差がきつくベアリングが入りにくいですので、無理に入れるとベアリングが斜めに入っていく事も考えられます。

ですので、ベアリングの取り外しや取り付け作業は基本圧入して行い、圧入できない場合のみハンマーで軽く叩きましょう。

ハンマーを使ってベアリングを入れる場合はベアリングが斜めに入っていく傾向がありますので、ベアリングが斜めに入っていかない様に慎重に叩き、ベアリングのフチ軸受部分に力が加わる様にしましょう

もしベアリングのシール部分を叩くと、シール部分が変形したり保持器を破損したりして、ベアリングが滑らかに回らなくなります

ベアリングが外れないからといって、絶対に全力で叩かない事!

ハブのフチがストッパーになっていて、ベアリングが外れないだけかもしれません。

パワータップのハブの構造を熟知してから交換作業をして下さい

使用する工具類とベアリング

使用する工具と部品

工具類
圧入工具
ゴムハンマー
直径21.7mm 長さ100mm 配管パイプ
直径46mm 長さ100mm 樹脂パイプ
スパナ メガネレンチ

部品
ベアリング #6902 1個
ベアリング #6802 1個

僕は圧入工具を自作しましたが、こちらからも購入できます。
ボトムブラケット圧入工具ですが、ハブのベアリング圧入工具としても使えると思います。
市販品の圧入工具を使う時は、外径15mm以下 内径圧入工具のボルト径以上 長さ20mm程度のパイプを別途用意して下さい

直径21.7mmのパイプは樹脂パイプでも問題ありません
外径22mm以下で、内径を16~17mm程度の物を用意して下さい。

ベアリングは、#6902を1個#6802を1個、合計2個を使います。

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ベアリング交換手順

本記事はパワータップ第2世代モデルG2のベアリング交換手順を紹介しています。

現行モデルの第三世代G3には適合しませんのでご注意下さい。

パワータップの内部構造を理解する

パワータップの内部構造はこの様になっています。

ベアリングはハブの内側にフチがある為、内側には抜けません

また、アクスル(シャフト)に回転数検知用マグネットがテープで固定されていますので、まずはフリー側のベアリングから取り外します

手順1 ベアリングを取り外す準備を行う

 

手順1-1 作業前の状態

 

手順1-2 クイックレリーズを取り外す

 

手順1-3 カセットスプロケットを持ってフリーボディごと取り外す

「パワータップPRO+」は工具不要ですが、この一世代前のパワータップは六角レンチでネジを取り外す必要があります。

 

手順1-4 パワータップのハブカバーを取り外す

エンドキャップを手で引き抜きます。

ハブカバーを外します。

エンドキャップとハブカバーを外しました。

僕はゴム手袋をして、手でキャップを回して取り外す事ができましたが、手で取り外せられない場合は専用のキャップ脱着工具が販売されています。

 

手順2 フリー側のベアリングを取り外す

 

手順2-1 アクスルに差し込まれているリングを取り外す

 

手順2-2 直径21.7mm 長さ100mm 配管パイプをアクスルに差し込む

 

手順2-3 直径46mm 長さ100mm 樹脂継手を入れる

 

手順2-4 M8寸切りボルトと圧入治具とM8ナットでハブを挟み込む

反フリー側のM8長ナットは、内径15mmのベアリング内周側に収まる様にセットする事!

M8ナットの対角は15mm以下ですので、ベアリングの内周部より内側に収まります。

アクスルだけを押し込む事が重要です。

 

手順2-5 M8ナットを回してフリー側ベアリングとアクスルを取り外す

スパナとメガネレンチは力任せに回さず慎重に回しましょう

反フリー側のベアリングがナットに挟み込まれない様に注意。

フリー側のベアリングがハブから抜けると、アクスルごと取り外されます。

ベアリングとアクスルがハブから取り外され、「やる気のないテープ」が見えました。

回転数検知用マグネットが黒色のテープに巻き付けられていますが、黒色のテープを外してテープを巻き直すと、パワータップが正常に動作しない事があります

「やる気のないテープ」は、そのままにしておきましょう。

外したベアリングを手で回した所、フリー側のベアリングはスムースに回りましたが、反フリー側のベアリングは動きがかなり悪く「キュルキュル」と異音がしました。

手順3 反フリー側のベアリングを取り外す

 

手順3-1 直径21.7mm配管パイプをハブに入れる

フリー側からハブ内部を覗くと、ハブの奥に半フリー側のベアリングが見えます。

ハブの中に外径21.7mm配管パイプを差し込みます。

 

手順3-2 ゴムハンマーで配管パイプを軽く叩く

 

ハンマーで軽くパイプを叩いて半フリー側のベアリングを取り外します。

叩きだすのはベアリングのみです。

ハブのフチにパイプが当たらない様にしましょう。

もしハブのフチを叩いてしまうと、フチが変形してしまいます。

反フリー側のベアリングを外した後のハブです。

フリー側からハブの内部を覗くと、反フリー側のフチだけが見えます。

ハブから取り外したベアリングと新品のベアリングです。

見た目では分かりませんが、反フリー側のベアリングが寿命で手で強く回さないと動きません。

サイシスト
サイシスト
この状態で走っていた事を考えると、ゾッとします。

手順4 反フリー側に新品のベアリングを圧入する

 

手順4-1 新品のベアリングを手で少しはめ込む

小さい方のベアリング(#6802)を入れます。

手で入れる程度ですので、ちょっとだけハブに入れば十分です。

ベアリングが斜めにならない様にしましょう。

 

手順4-2 反フリー側のベアリングを治具で挟み込む

「M10寸切りボルト」「M10ナット」「圧入治具」で半フリー側のベアリングを挟み込みます。

 

手順4-3 反フリー側のベアリングを圧入する

反フリー側の治具がハブの端に当たるまで、M10ナットを回します。

今回の作業では工具を使う事なく、手でM10長ナットを回すだけで圧入できました。

 

手順5 フリー側に新品のベアリングを圧入する

 

手順5-1 アクスルをハブに差し込む

アクスルをハブに差し込みます。
差し込む向きに注意しましょう。

 

手順5-2 アクスルに新品のベアリングを入れる

大きい方のベアリング(#6902)を入れます。

 

手順5-3 アクスルにパイプを入れる

 

手順5-4 フリー側のベアリングを治具で挟み込む

「M10寸切りボルト」「M10ナット」「圧入治具」「直径21.7mm配管パイプ」でフリー側のベアリングを挟み込みます。

 

手順5-5 フリー側のベアリングを圧入する

M10ナットが圧入した分だけ飛び出しています。

フリー側のベアリング圧入は、工具を使わないとナットを回せられず、そこそこを入れないと圧入できませんでした

力を入れて圧入すると、ハブが破損するリスクがありますので、注意しながら作業しましょう。

 

手順5-6 圧入治具を取り外す

フリー側のベアリングを圧入できましたら、治具を取り外しましょう。
フリー側からハブ内部を覗くと、圧入されたベアリングが見えます。

 

手順5-7 リングをアクスルに入れる

リングの入れ忘れに注意しましょう。

 

手順6 元に戻す

 

手順6-1 フリーボディとエンドキャップをハブにはめ込む

カセットスプロケットが付いているフリーボディをはめ込みます。

エンドキャップをはめ込みます。

カセットスプロケット付フリーボディとエンドキャップを取り付けました。

 

手順6-2 ハブカバーとエンドキャップをはめ込む

ハブカバーを取り付けます。

ハブカバーを取り付けました。

エンドキャップを取り付けます。

エンドキャップを取り付けました。

 

手順6-3 クイックレリーズをハブに取り付ける

 

手順7 自転車に後輪を取り付け仕上げの圧入をする

 

手順7-1 クイックレリーズを何度も締める

反フリー側のベアリングは完全にフチまで押し込まれていませんので、自転車に後輪を取り付けてクイックレリーズで固定します。

いつも後輪取り付けとは違い、クイックレリーズでハブを挟み込んでも固定感がありませんが、何度も繰り返して挟み込む事でしっかりフレームにハブを挟み込んで固定できます

サイシスト
サイシスト
これでベアリング交換は終了しました。
お疲れ様でした。

ベアリング交換後の走行感の違いを実感

パワータップで収集したログを分析した所、大きな差がありました。

75kmの平坦路メインの走行コースで、ほぼアウターギヤで走りました。

2月11日と13日にそれぞれデータを取り、天候や風向きは同じです。

走行データ データ収集日 平均速度 消費エネルギー ペダリング時の平均出力 信号待ちを含む走行時間
交換前 2月11日 29.1km/h 1907KJ 221w 2:47:24
交換後 2月13日 29.9km/h 1841KJ 218w 2:42:10

このデータから、ベアリング交換により平均速度が0.8km/h速くなりました

消費エネルギーも66KJ少なくなり、3.5%改善されました。

走行感は体感できるレベルで自転車が滑らかに走り、速度は体感できるレベルの差がありませんでしたログでは速くなっています

それに「キュルキュル」と異音を発する事もなく、安心してライドに集中できますので、ベアリング交換は大変満足いく結果になりました。

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