ミドルグレードまでなら価格と変速数は比例していますよね。
目的別のカセットスプロケットの選び方が分かる。
これからロードバイクを買おうとしている人
クロスレシオにするメリットについてまとめました。
この記事を読んで、走りやすいロードバイクを買いましょう。
それでは、どうぞ。
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目次
本記事の要約
11速は8速より3枚中間ギヤが多く配列されている為、変速しても急に脚への負荷が変わりにくいですので、得意なケイデンスで速く走れます。
ですが、11速のコンポーネントはパーツの他にフレームやホイールも良い物が付いていますので、車体価格が高くなります。
それでも8速にする場合は、変速時の急な負荷の変動に対応できる練習をしておく必要があります。
ツーリングでは、11-34Tのカセットスプロケットを付けておきますと安心して走れます。
レースでは使う歯数のスプロケットのみが配列されているカセットスプロケットを取り付けておきますと、変速してもケイデンス変化がしづらくライダーの脚力が最大化されます。
変速数が多いと走りやすい
変速数と価格は比例しますが、変速数が多いと変速によるケイデンス変化が抑えられますので、105までのグレードでしたらメリットを考慮しますと割高ではありません。
リアの変速数が多い事によるメリット
同じ歯数のカセットスプロケットでも、変速数が違うと中間ギヤの間隔も違ってきます。
8速CS-HG50-8カセットスプロケットの11-34Tではカセットスプロケットの構成が11-13-15-18-21-24-28-34 ですので、変速時のケイデンス変動率はトップ側から18%-15%-20%-17%-14%-17%-21% で平均値は18%です。
11速 CS-HG700 のカセットスプロケットの11-34Tでは、カセットスプロケットの構成が11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34 ですので、変速時のケイデンス変動率は、トップ側から18%-15%-13%-12%-11%-10%-9%-8%-11%-13% で平均値は12%です。
トップ側3枚のスプロケットの歯数は8速でも11速でも11-13-15ですので同じケイデンス変動率になりますが、トップ側から4枚目のスプロケットからはケイデンス変動率が11速は8速の3分の2に低く抑えられます。
ですので、8速では上りでシフトアップしたらペダルが重くなり過ぎて結局元に戻す事になっても、11速では上りでシフトアップしても急にペダルが重くなりにくいですので、シフトを元に戻す事が少なくなり安定して走る事ができます。
上記の画像について、グラフの勾配がきついとヒルクライムの勾配みたいに負荷が大きくなると考えて下さい。
ローギヤから中間ギヤまで11速はグラフの勾配が緩やかになっていますが、8速はローギヤからグラフの勾配がきつめです。
このことから、11速の方が変速してもギヤ比小さいので走りやすいです。
ちなみに、チェーンリングを変えてもギヤ比が全体的に高くなりますが、クロスレシオにはなりません。
クロスレシオにする場合は、カセットスプロケットを変える必要があります。
価格差が大きくなるデメリット
2021年現在、11速はミドルグレードである「105」から採用されていますので、どうしてもエントリーグレードのコンポーネントよりミドルグレードのコンポーネントの方が高くなりますので、コンポーネントの価格差がロードバイク車体本体に転嫁されてしまいます。
実際にはコンポーネントの価格差だけではなく、フレームやホイールや他ハンドルやステムやタイヤなども違う事で1kg近くの重量差がありますので、単純に比較はできません。
それでも8速のロードバイクにするのなら
本来でしたら十分な予算を確保して最初から11速のロードバイクを買った方が走りやすくて後々満足するのですが、どうしても車体価格を抑えたいのでしたら8速でもカセットスプロケットは11-34Tが付いているロードバイクを選ぶと良いでしょう。
ローギヤは8速も11速も同じ34Tですので、一番勾配のきつい上りでの負荷は同じです。
ただし、8速は変速時のケイデンス変動が大きいですので、勾配が十分に緩くなってから変速しませんとペダルが急に重くなってしまいますので注意が必要です。
ツーリング目的で走る場合は、速さにこだわる必要がありませんので、ケイデンス変動が大きくても十分にペダルが軽くなってからシフトアップしても問題ありません。
ですが、レース目的で走る場合、大きなケイデンス変動はライダーのパワーバンドから外れてしまう事が少なくないですので、一定ペースで走る事が難しくなる理由からレースには不向きです。
その対策としてヒルクライムを想定した場合、同じ速度を60ケイデンスでもペダルを回せられる様に練習して、重いギヤに対する耐性を付けておく必要があります。
目的別カセットスプロケットの選び方
ツーリングとレースとでは走り方が違いますので、目的に合わせたカセットスプロケットを使いますとツーリングが快適に走れたり、レースでより速く走れたりする事ができます。
ツーリングではワイドレシオスプロケットがおすすめ
ツーリング目的でしたら速く走る必要がありませんので、ワイドレシオのカセットスプロケットがおすすめです。
11-34Tのカセットスプロケットの場合、トップ側とロー側の歯数差が大きいですので中間ギヤの間隔がどうしても大きくなります。
ですが、インナーローギヤで上れる坂までしか走るルートになければ、中間ギヤの間隔が大きくても時間は掛かりますが確実に走る事ができます。
ワイドレシオカセットスプロケットはトップ側付近のギヤの間隔も大きく、11Tや12Tは下りにしか使われず無駄になりがちです。
そこで、カセットスプロケットを組み替えて11Tや12Tなど小さなスプロケットを排除して、14Tから始まるカセットスプロケットに組み替えますとツーリングがもっと快適に走れます。
14Tでも90ケイデンスで走った場合、40km/h以上は速度が出る様な重めのギヤですが、緩い下り坂や強い追い風の平坦路では14Tを使う機会があります。
レースではクロスレシオスプロケットがおすすめ
平坦路のレースではライダーの力を最大効率で発揮する為に、変速時のケイデンス変動が小さくなる12-25Tなどのクロスレシオカセットスプロケットがおすすめです。
ライダーのパワーバンドは狭いですのでケイデンスが高すぎたり低すぎたりしますと出力が落ちてしまいますし、重いギヤで長時間走っていますと脚に疲労が蓄積されやすいですので短時間でペダルを強く踏む事ができなくなります。
ですので、ケイデンス変動が小さいクロスレシオカセットスプロケットにする事で変速してもケイデンスが大きく変わらず、同じ出力を維持しやすく安定して走る事ができます。
ヒルクライムでもクロスレシオスプロケットがおすすめ
本来でしたらヒルクライムは11-34Tのワイドレシオカセットスプロケットにすべきでしょうが、ワイドレシオカセットスプロケットは上りで使う中間ギヤの間隔が大きく離れてしまう事でケイデンス変動も大きくなりますので走りにくくなります。
ですので、ヒルクライムレースでは使わない歯数のローギヤが付いていないカセットスプロケットがおすすめです。
ですが、ロードバイク用クランクセットは最小でもインナーチェーンリング34Tまでしかありませんので、インナー34Tでクロスレシオカセットスプロケットをそのまま使いますとインナーローギヤで走った場合でもペダルが重くなり過ぎてしまいます。
そこで、グラベルバイク用のクランクセットをおすすめします。
クロスレシオカセットスプロケットを使用した場合、ロードバイク用インナーチェーンリング34Tよりグラベル用インナーチェーンリング30Tの方がペダルは軽くなりますので、ペダルが重くなり過ぎて踏めなくなる問題が解消されます。
また、カセットスプロケットがクロスレシオになる事で変速時のケイデンス変動が小さくなりますので、ライダーの力が最大化されますので最速で走る事ができます。
なお、レースで走るコースの最大勾配を事前に調べておき、平均出力で最大勾配を走った時に70ケイデンスを下回らないローギヤが付いたカセットスプロケットにしますと、よりクロスレシオになりますのでさらに安定して速く走る事ができます。
ちなみに、グラベル用チェーンリングで走りますとアウターは46Tですのでカセットスプロケット側は小さめのスプロケットの組み合わせで走る事になります。
15Tより小さなスプロケットでチェーンを駆動させますと、チェーンが大きく振動してパワーロスが大きくなってきます。
ですので、平坦路のレースではロードバイク用クランクセットに交換して走りますと、チェーン振動によるパワーロスが小さくなりますので平坦路をより速く走る事ができます。
ただし、グラベル用クランクセットのチェーンラインはロードバイク用クランクセットより外側に離れていますので、フロントディレイラーの調整かグラベル用直付けマウントに付け替える必要があります。
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走るコースや目的に合ったスプロケットを使いましょう。
初めての1台に予算が割けない人には、こちらがおすすめです。
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中間ギヤが少ないですのでレースには不向きですが、ツーリングでは大きな問題ではありません。
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まとめ
トップギヤとローギヤが同じカセットスプロケットでも11速は8速より3枚中間ギヤが多く配列できるので、スプロケット間の歯数差が小さくなり変速しても急にペダルが重くなったり軽くなったりしづらく、得意なケイデンスを維持しやすくなるから速く走れる。
だが、11速のコンポーネントはミドルグレードなのでロードバイクもミドルグレードになり、フレームやホイールなどがエントリーグレードよりアップグレードされるから車体価格が高くなる。
それでも予算の都合上8速にせざるを得ない場合は、変速時の急な負荷の変動に脚が耐えられる様に60ケイデンスや100ケイデンスでも走り続けられる練習をしておく必要がある。
ツーリングでは後半疲れた状態でも上りを走る場合があるので、11-34Tのワイドレシオのカセットスプロケットを付けておくと安心して走れる。
レースでは使う歯数のスプロケットのみが配列されているカセットスプロケットを取り付ける事でクロスレシオ化されるので、変速してもケイデンス変化がしづらく狭いライダーのパワーバンドにケイデンスが合いやすく、ライダーの脚力が最大化される。
ツーリングでもレースでもリアの変速数が多いと断然走りやすくなりますので、最初から思い切って11速のロードバイクを買いましょう。
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