サイクリング中のパンクでは、できるだけ手早くタイヤを脱着したいものです。

しかし、ビードが硬いタイヤはリムへの脱着がしにくく、タイヤレバーだけでは苦労する事も少なくありません。

今回は、そうした硬いタイヤの脱着を助けるツール「クリップ付きタイヤレバー」と「タイヤキー」について、製品概要から使い方のコツ、注意点まで詳しくまとめました。

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本記事の要約

ビードが硬いタイヤの脱着には、クリップ付きタイヤレバータイヤキーというツールが役立ちます。

タイヤキーは硬いタイヤでも容易に装着でき、クリップ付きタイヤレバーはタイヤレバーとして使えるだけではなく、リムにクリップすると装着中にはめた部分が外れる事を防げます

装着時にクリップ付きタイヤレバーと併用する事で、作業性が大きく向上します。

ビードが硬いタイヤの脱着は厄介

手だけで簡単に脱着できるタイヤもある一方、タイヤレバーを使っても簡単には脱着できない、ビードの硬いタイヤも存在します。

特にビードが硬いタイヤは、リムにはめ込む作業がかなり大変です。

タイヤレバーを使って硬いビードのタイヤを無理やりリムにはめ込もうとすると、はめ込んだ際にチューブがビード部分とリムの間に挟まりやすく、噛み込みに気づかないまま空気を入れてパンクさせてしまう事があります。

タイヤペンチを使えば、硬いビードのタイヤでも比較的簡単にリムへはめ込めますが、サイズが大きく携行には不向きです。

その為、自宅では使えても、サイクリング中のパンク対応ツールとしては現実的ではありません。

そこで、クリップ付きタイヤレバーとタイヤキーを併用しますと、携行品が1品多くなりますが作業性が大幅に向上します。

タイヤキーを併用するメリット

タイヤレバーでは簡単に装着できない硬いタイヤに対して、タイヤキーを使う事でより楽にビードをリムへはめ込められます。

力を掛けやすい構造になっているため、作業時間や手への負担が軽減できる事がメリットです。

また、タイヤレバーと比較して、インナーチューブを傷つけたり、ビードとリムの間に噛み込ませてしまったりするリスクが低いです。

タイヤレバーはビートをリムに接触させながら入れるのでチューブがビートに挟まれやすいですが、タイヤキーはビートを持ち上げながら入れるのでチューブがビートに挟まれにくいです。

ただし、タイヤキーを使ってもチューブの噛み込みを完全に防げる訳ではない為、装着後は必ずチューブがタイヤとリムに噛み込まれていないか確認しましょう。

タイヤペンチより携行性に優れている

タイヤキーはタイヤレバーよりは大きいものの、タイヤペンチに比べればはるかに小さく20gと軽量です。

平たい形状のため、ツールボトルやツールケース、サドルバッグ、サイクルジャージの背面ポケットにも収納しやすく、サイクリング中のパンク対応ツールとして十分な携行性を備えています。

一方で、タイヤキーだけでタイヤを脱着するのは難しい為、タイヤレバーも合わせて携行する必要があり、結果として携行するツールの数は増えるデメリットがあります。

価格はタイヤレバーより高いですが、硬いタイヤに苦労した経験がある人にとっては、出先での作業性を考えれば満足できる価格です。

破損に注意

何度か使用したタイヤキー。

リムを痛めにくくする為に樹脂で作られており、ビートを持ち上げる時に支点が食い込んで潰れています。

タイヤキーは樹脂製で、リムを傷つけにくくなっています。

その分、ビートを引っ掛ける爪やリムに接する支点の部分は痛みやすく、使用を重ねると支点部が潰れたり、爪が破損したりする事もあります。

非常に硬いタイヤに対して無理やり力を掛けて使用すると、タイヤキーが破損してしまう事がありますので、丁寧に取り扱いましょう。

クリップ付きタイヤレバーとタイヤキーについて

ここで紹介する2つのツールを併用しますと、硬くて装着が困難なタイヤも簡単に装着できます。

クリップ付きタイヤレバーの製品概要

各社からタイヤレバーが販売されていますが、シュワルベ社のクリップ付きタイヤレバーをおすすめします。

ビートを引き起こすだけではなく、装着時にクリップ部でリムを固定すると、ビートをはめ込む時に反対側のビートが外れてしまう事が防げます

リムをクリップして使う前提で設計されていますので、この製品は3本1組になっています。

価格は990円で、一般的なタイヤレバーと比べると割高です。

携行する時は輪ゴムでまとめておくと小さく収まります。

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タイヤキーの製品概要

タイヤキーとは、テコの原理でビートを爪で引き込む、ロードバイクやクロスバイクのタイヤ装着を補助する樹脂製のツールです。

特にタイヤを装着する際に最後まで残る硬いビードをリムの内側に入れる作業に適しています。

対応タイヤ幅は18~35mm、対応リム外幅は18~28mmで、ロードバイクやクロスバイクのクリンチャータイヤであれば対応できるサイズ設定です。

本体サイズは148×48×6mmとコンパクトで、重量は20gと軽量です。

価格は1,870円ですので、タイヤレバーと比べると割高です。

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硬いタイヤの取り外しと取り付け方法

耐パンク性能はかなり高いですが、ビートが硬すぎて脱着が困難なタイヤ「パナレーサー RiBMo PT」も以下のツールと手順で行う事で作業が格段に楽になります

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タイヤレバーと併用する

タイヤキーはビートを引っ掛けて持ち上げる事でチューブがビートに挟まりにくいのが特徴ですが、タイヤの取り外しに関してはいつも通りにタイヤレバーを使った方が早いです。

では、タイヤキーはどの場面で役に立つかというと、タイヤをはめ込む時に手でタイヤをはめ込んだ後、硬いビートを持ち上げてタイヤをはめ込むのに役立ちます。

取り外し:タイヤレバーを使う

タイヤキーを使うよりも、タイヤレバーを使った方が早くタイヤを外せられます。

ですので、この手順を参考にして、タイヤを外しましょう。

手順1:空気が抜けたタイヤを手で押し込み、タイヤレバーを差し込む隙間を作ります。

手順2:作った隙間にタイヤレバーを差し込みます。

手順3:写真の間隔で残り2本のタイヤレバーも差し込みます。

手順4:3本のタイヤレバーを同時に下に倒します。

ビートがリムから外れました。
(その時、真ん中のタイヤレバーが落ちたので写真では2本になっています。)

手順5:後はタイヤレバー1本で少しずつ場所を変えながら、ビートをリムから外していきます。

手順6:ある程度ビートをリムから外したら、後は手でビートを外します。

タイヤ1周分のビートが外せられました。
これでチューブの交換ができます。

取り付け:タイヤレバーとタイヤキーを併用する。

まずは、でタイヤをリムにはめ込められる範囲まではめていきます。

手でこれ以上入らなくなったら、残った未装着部分にタイヤキーを使います。

この時、残った未装着部分の中央に一度に爪を掛けようとするとうまくいきませんので、端の部分から少しずつ「持ち上げる・移動する」を繰り返すと良いです。

硬いタイヤの場合はビートを持ち上げると反対側のビートが外れてしまう事がよくありますので、シュワルベ社のクリップ付きタイヤレバーと併用しましょう。

タイヤキーを使う前にクリップ付きタイヤレバーのクリップ部でリムをクリップすると、反対側のビートが外れず簡単にタイヤを装着できます。

手順1:手で入れられる範囲内でビートをはめ込みます。

手順2:シュワルベ社のクリップ付きタイヤレバーで、リムの両端をクリップ部でつかみます。

手順3:タイヤキーでビートを持ち上げてリムにはめ込みます。

タイヤキーの爪でビートを引っ掛け…

反対側のリムを支点にして…

ビートをタイヤキーで引き上げます。

そして、タイヤレバーでクリップした所から少しずつビートをリムにはめ込んでいきます。

ビートがはまり込むにつれてタイヤキーの爪が入りにくくなります。

その時は3本目のタイヤレバーを使って、差し込む隙間を作ると良いです。

手順4:あと1回ビートを引き上げると終わりです。

ビートがはまるにつれてタイヤキーが差し込みにくくなります。

先ほどのポイントと同様にタイヤレバーで隙間を作り、タイヤキーを差し込みます。

手順5:ビートがリムにはまり込んだら両端のクリップを外します。

これで硬いタイヤをリムに装着する事ができました。

パンクしてからいきなり使ってもスムーズに作業できませんので、まずは自宅で脱着の練習をしておきましょう。

タイヤキーがおすすめな人と不要な人

タイヤキーの価格は1,870円で、一般的なタイヤレバーと比べると割高ですが、硬いタイヤの脱着に四苦八苦している人にとっては、この価格でも十分満足できます

また、普段からタイヤレバーだけで問題なく作業できている人にとっては費用対効果がやや低いですが、タイヤキーを使う事でビートとリムにチューブが挟まりにくくなりますので、それだけでも使う価値はあります。

一方、タイヤレバーを使わなくても手でリムにタイヤを装着できる人は、タイヤキーは必要ありません

チューブレスタイヤの脱着にはタイヤキーが使えません

クリンチャータイヤではチューブに空気を入れますのでタイヤとリムのシール性は関係ありません。

ですが、チューブレスタイヤの場合はタイヤがチューブの役割も果たすので、タイヤのビートやリムが痛んでしまうとシール性が悪くなり空気漏れする原因になります。

ですので、チューブレスタイヤにはチューブレス専用のタイヤレバーを使う必要があります。

なお、本記事で紹介しているタイヤレバーはチューブレス対応品です。

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まとめ

ビードが硬いタイヤはリムへの装着が難しく、タイヤレバーだけでは大変な作業になりやすい。

・タイヤキーは、ビートをテコの原理で持ち上げてリムにはめ込む樹脂製ツール。

サイズは148×48×6mm、重量20g、価格1,870円で、タイヤペンチより携行性に優れている

・タイヤレバーよりチューブを傷つけたり噛み込ませたりするリスクが低い

・取り外し時はタイヤレバーのみで対応し、タイヤキーは装着時(手でビードをはめ込んだ後)に使用する。

・装着時はシュワルベ社のクリップ付きタイヤレバーでリムをクリップしてズレない様にしてからタイヤキーを使う。

無理やり力を掛けて使用するとタイヤキーが破損の可能性があるので、丁寧に取り扱う。

手だけでタイヤをはめ込められる人にとっては不要

硬いビードのクリンチャータイヤを使っていて装着作業に苦労している人チューブの損傷噛み込みをできるだけ減らしたい人には、タイヤキーがおすすめです。

タイヤキーは単体で使用するよりも、シュワルベのタイヤレバーと併用して使用すると良いです。

事前に自宅で使い方を練習しておき、サイクリング中にパンクした際にはスムーズに対応できる様にしておきましょう。

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