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【練習】おすすめパワーメーター厳選4選

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現在心拍計を使い、負荷を掛けてローラー台やサイクリングをして練習しています。

ローラー台では心拍数が安定していますが、サイクリングでは漕ぎだしてからしばらく経たないと指標とする練習強度の心拍数になりません。

そこで練習の指標を心拍数からパワー値に変えたいのでパワーメーターを導入しようと思っていますが、どのパワーメーターがおすすめですか?

サイシスト
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高価ですがパワー値を直接計測できるタイプのパワーメーターが練習の指標として最適です。

直接計測式パワーメーターには主にペダル型クランク型の2種類があり、どちらも高精度ですので練習の指標として信頼できます

お気に入りのペダルやクランクがあり、例えばデュラエースグレードのペダルを使い続けたい場合はクランク型のパワーメーターを選ぶと良いです。

本記事を読むメリット

現在主流のペダル型とクランク型のパワーメーターについて分かる。

参考として間接計測式や販売終了したパワーメーターについて分かる。

パワーメーターは心拍計とは違い、ペダルを漕ぎ始めた直後から正確なパワー値が分かります。

ですが、パワーメーターは高価ですので正確にパワー値が計測できないパワーメーターを選んでしまうと練習の指標として役に立たず、正確にパワー値が計測できるパワーメーターに買い直した場合、また多額な費用が必要になります。

そこで本記事では、各種パワーメーターの特徴について取り上げます。

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本記事の要約

パワーメーターはひずみゲージを用いている直接計測式がおすすめです。

高価な両脚計測式と安価な片脚計測式がありますが、片脚計測式でも大きな誤差がなく十分使用できます

走行条件からパワー値を推測する間接計測式のパワーメーターは誤差が大き過ぎますので、おすすめできません。

パワーを直接計測するタイプがおすすめ

高価格帯のパワーメーターはひずみゲージを用いて加えられるパワー値を計測していますが、低価格帯のパワーメーターはひずみゲージを用いず、走行中の風速やタイヤの空気圧の変動値からパワー値を算出しています。

端末から収集したデータから計算されたパワー推測値は、直接計測して得られたパワー実測値と比較して精度が劣ります

ですので、価格が高いですがペダルクランクからパワー値を直接計測できるタイプのパワーメーターを選びましょう。

直接計測式パワーメーター(現行品)

出典:シマノのパワーメーターの特性 | SHIMANO BIKE COMPONENT |

ペダル型

メリット

・コンポーネントを変えても引き続き使用できる。

・好きなホイールとクランクが使える。

・複数台の自転車にも付け替えが容易にできる。

・ペダリング特性が表示できるモデルもある。

・クランク型よりも金属疲労による破損リスクが小さい。

デメリット

・ペダル重量が若干重い。

・デュラエースグレードのペダルが使えない。

・落車するとペダルに強い衝撃が加わりやすい。

ペダル型パワーメーターは、練習用自転車とレースやイベント用自転車の2台所有しているユーザーでもペダルを付け替える事でパワーメーターを共有する事ができます

また、新しいクランクが発売されてもペダルを流用できます

ペダリング時のクランク角度に対するパワーの掛かり具合も計測できますので、分析結果を基にクランク角度が水平の時に一番パワーを加えられる様にペダリングを矯正する事で脚の消耗を軽減しつつ、より効率よくペダリングする事ができます。

ですが、ペダルは落車しますと路面に当たりやすく、強い衝撃を受けますとひずみゲージにダメージが加わり、他のパワーメーターよりも壊れるリスクが高いです。

また、ひずみゲージやバッテリーをペダルに内蔵していますので、ペダル重量が若干重くなっています。

ペダル型パワーメーターは右ペダルと左ペダルの両方にひずみゲージが付いていて両脚のパワー値を計測できるタイプと、左ペダルのみにひずみゲージが付いていて左足しかパワー値を計測できないタイプの2種類があります。

両脚からパワー値を計測した方が良いのですが価格も高くなりますので、予算が少ない人には片脚タイプもあり、右側はひずみゲージが付いていないペダルにして価格を抑えています

人によって右脚と左脚のパワー値が違い、例えばFTP250wの人のパワーバランスが右脚48左脚52である場合、

右脚側パワー

\(FTP×\frac{右脚のパワーバランス}{100}\)

\(=250×\frac{48}{100}\)

=120w

 

左脚側パワー

\(FTP×\frac{左脚のパワーバランス}{100}\)

\(=250×\frac{52}{100}\)

=130w

 

両脚合計パワー

右脚側パワー + 左脚側パワー

=120 + 130

=250w

となります。

片脚計測式は計測結果を2倍にして表示しています。

左脚側パワーを2倍にして仮想両脚パワーに換算しますと、

仮想両脚パワー

左脚側パワー×2倍

=130 × 2

=260w

実際の両脚合計パワーは250wですので、左脚側だけで計測したパワー値は両脚で計測したパワー値と比べて

左脚側だけで計測したパワー値のスレ割合

\((\frac{両脚合計パワー}{左脚側パワー} ×100) – 100\)

\((\frac{250}{130} ×100) – 100\)

=4.1667%

4%の差しかありません。

パワーバランス右脚48左脚52の場合

両脚パワー 250w

左側パワーを両脚パワーに仮想化 260w

パワー値の誤差 10w
パワー値の誤差の割合 4%

ですので、片脚計測式でも合計パワーに対して大きくパワー値がズレる事がなく、レースやロングライドでのペーサーとして実用上十分な性能があります。

ただし、FTP計測やレースでの正確なログを取りたい人は両脚計測式を選びましょう。

両脚計測式

Favero ASSIOMA DUO

・look keoクリートのみ対応

・充電式

・稼働時間50時間

104,500円(定価)で販売されている両脚計測式のペダル型パワーメーターです。

サイクルコンピュータが対応している場合、ペダルの踏み始めた所から一番力を加えていた所やペダルを踏み終えた所を分析できます

ただし、パイオニアのパワーメーターの様にフォースベクトル(向き)までは分析できません

ペダルはlook keoクリートタイプですので、シマノ製のクリートしか使いたくない人には向きません。

ペダルのクランプ部分が壊れたり、ペダルボディが破損したりした場合でも保守交換用のペダルボディが片側8,800円で販売されていますので、摩耗を気にせずに安心して使用できます

シマノ製SPD-SLペダルのアクスル(軸)をFavero ASSIOMAのアクスルに交換して使用する製品「Favero ASSIOMA DUO-Sh」もありますが、Qファクターが52mmから64mmに大きく広がってしまう大きな問題点があります。

Qファクターが大きくなりますとペダリングがしづらくなったり、膝に無理が掛かり痛くなる原因にもなったりします。

なお、シマノ製ペダル対応アクスルはアルテグラ以下のモデルにしか適合しません。

バッテリーは充電式ランニングコストは抑えられますが、充電を繰り返す内にバッテリーがヘタって稼働時間が徐々に短くなります

サイシスト
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使用するクリートにこだわりがない人にはFavero ASSIOMA DUOにしますと導入費用を抑えられます。

GARMIN Rally RS200

・シマノSPD-SLクリート対応品もあり

・電池交換式

・稼働時間120時間

176,000円(定価)で購入できるシマノ製SPD-SLクリート対応品もある両脚計測式のペダル型パワーメーターです。

Favero ASSIOMA DUOと同じく、サイクルコンピュータが対応している場合はペダルの踏み始めた所から一番力を加えていた所やペダルを踏み終えた所を分析できますが、この製品もフォースベクトル(向き)までは分析できません。

Rally RS200はシマノSPD-SLクリートに対応していてQファクターもシマノ製ペダルとほぼ同じですので、違和感なく使用できます。

ペダルの消耗が激しくなったり、クランプ力が緩くなったりした場合でも、保守部品のコンバージョンキットが38,800円で販売されていますので、ペダルの摩耗や劣化を気にせず使用できます

また、保守部品をlook keo対応品に交換しますとlook keoクリートも使用できます

バッテリーは電池交換式片側あたりSR44を2個使用しますのでランニングコストが少々掛かる所が難点です。

ですが、充電を繰り返す内にバッテリーがヘタる充電電池にありがちな問題がなく、サイクリング中に電池が切れても予備の電池を携行していますと、どこでも手早く電池交換できます

サイシスト
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シマノSPD-SLクリートを使い続けたい人には高価ですがGARMIN Rally RS200がおすすめです。

QファクターがシマノSPD-SLとほぼ同じですので、導入後もペダリングへの影響がありません。

1世代前のモデルであるGARMIN Vectorでは不具合が多発していましたが、現行モデルのRallyは不具合が改善されています。

片脚計測式

Favero ASSIOMA UNO

look keo クリート対応品

GARMIN Rally RS100

シマノ SPD-SL クリート対応品

ペダル型パワーメーターを導入したいが、なるべく出費を抑えたい人には片脚計測式がおすすめです。

両脚計測式から片脚を普通のペダルにして、片脚のパワー値を2倍にする事で両脚のパワー値を推測しています。

左右の脚のパワーバランスは見られませんが、左脚のみでもパワーを掛けているクランク角度は分かりますので、意識してペダルを踏む事によりペダリング効率は向上できます。

Favero ASSIOMAとGARMIN Rallyはどちらもクランク角度あたりに加えているパワー値を計測できます。

使用するクリートにこだわりがない人はLOOK keoクリートに対応したFavero ASSIOMAが良いですし、シマノSPD-SLクリートにこだわりがある人は価格が高いですがQファクターがシマノSPD-SLペダルとほぼ同等であるGARMIN Rallyが良いです。

バッテリーはパワーメーターが付いているペダルのみですので、電池交換式の場合ランニングコストは両脚計測式の半分になります。

サイシスト
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導入費用を抑えたい人には片脚計測式ペダルもあります。

クリートにこだわりがない人にはFavero ASSIOMA UNOを、SPD-SLクリートを使い続けたい人にはGARMIN Rally RS100を選びましょう。

クランク部計測型

メリット

・好きなホイールとペダルが使える。

・電池の持ちが他のパワーメーターよりも良い。

デメリット

・買い替えが必要になるので、クランク長を安易に変えられない。

・クランクは金属疲労で折れる為、一定距離での買い替えが必要。

・落車すると路面に直接当たるペダルよりも損傷は少ないが、衝撃による影響は大きい。

・クランクの脱着が大変なので複数台の自転車での共有が困難。

クランク型パワーメーターはペダル型パワーメーターより電池の持ちが良く、ペダル型パワーメーターにはないデュラエースグレードのペダルが使用できます。

製品によってはペダリング時のクランク角度に対するパワーの掛け具合とフォースベクトルが計測できますので、分析結果を基にペダリングを矯正する事で脚の消耗を軽減しつつ、さらに効率よくペダリングする事ができます。

また、落車してもクランクが路面に直接当たりませんので、ペダル型パワーメーターよりも壊れるリスクが小さいです。

両脚からパワー値を計測できるシマノ純正クランク型パワーメーターの方が良いのですが価格が高いですので、予算が少ない人には左クランクのみ販売している4iiiiの製品を選ぶ事でパワーメーターの導入費用を抑えられます

両脚計測式

シマノ純正クランク型パワーメーター

・充電式

・稼働時間230時間(フォースベクトル分析時)~270時間(パワー値計測のみ)

154,330円(定価)から購入できる両脚計測式のクランク型パワーメーターです。

右側(チェーンリング側)にバッテリーが付いていて、左側クランクは有線で右側と接続されています。

左側クランクにはバッテリーが装着されていませんので、ひずみゲージ部分の出っ張りが小さく、ほとんどのフレームに取り付けられます

バッテリーは充電式ですのでランニングコストが抑えられますが、長期間使用していますと稼働時間が徐々に短くなります

重量はパワーメーターなしの同モデルより60g重いです。

両脚計測式ですのでパワーバランスが分かりますが、クランク角度に対するパワーの掛け具合だけではなく、フォースベクトルも分析できます

クランクアームは長期間使用していますと金属疲労が原因で折れますので、100,000km以上走行した時やコンポーネントを総替えする時には一緒に買い替えましょう。

サイシスト
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両脚計測式クランク型パワーメーターが欲しい人はシマノ製をおすすめします。

コンポーネントが変わるとクランクセットが流用できない事がありますので、コンポーネントを総替えする時に併せて購入しますと長く使えます。

片側計測式

4iiii PRECISION 3

・電池式

・稼働時間800時間

44,000円(定価)から購入できる片脚計測式のクランク型パワーメーターです。

シマノ純正の左クランクに4iiii INNOVATIONS INC.社がひずみゲージを後付けしてパワーメーター化させたクランクを製品にしています。

片脚しかパワー値を計測できませんがパワーメーターの中では一番安価ですので、お手軽にパワーメーターを導入できます。

製品は第3世代になり、クランクからの出っ張りが8mmから6mmに薄くなりましたので、多くの自転車に取り付けられます。

購入する前に念の為、左クランクとフレームとの隙間を確認しておきましょう。

パワーメーターの中でも一番重量が軽く、付け替えによる重量増がわずか9gと超軽量です。

バッテリーは電池式ですが一般的なCR2032電池1個で動作し、稼働時間は800時間と非常に長いですのでランニングコストが非常に安いです。

また、電池が少なくなった場合はパワーメーターのLEDランプが赤色になりますので、出発前にランプの色を確認しておきますと、サイクリング中に電池が切れてパワー値が表示できなくなる事もありません。

また、電池式ですので充電電池にありがちな、充電を繰り返す内にバッテリーが劣化する問題がない所も良いです。

将来クランクを買い替える場合も、ホローテックII規格でしたらパワーメーター付きの左クランクを再利用できます

ただし、クランクアームは長期間使用していますと金属疲労が原因で折れますので、100,000km以上使用した場合はパワーメーター付きの左側クランクを買い替えた方が良いでしょう。

【折れたら危険】アルミパーツも定期的に交換しようアルミ製パーツは金属疲労の蓄積により突然折れますので、長期間使用したパーツは定期的に交換する事をおすすめします。...

僕はアウターチェーンリングがチェーン飛びする程摩耗したタイミングでクランクセットを交換しましたが、11年間135,000km使用してもクランクアームが折れませんでした。

なお、クランク角度に対するパワーの掛け具合の分析はできません

4iiii PRECISION 3 には両脚のパワー値を計測できるクランクセットも販売されていますが、シマノ純正のクランクセット型パワーメーターと価格差もあまりありませんので、両脚計測式を使用したい人はシマノ純正のパワーメーターをおすすめします。

11速後期型

4iiii PRECISICION3 パワーメーター シマノ アルテグラ R8000 左クランクのみ

12速前期型

サイシスト
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ホローテックIIの左クランクは互換性がありますので、特にグレードの違いや世代の違いにこだわりがない場合は、一番安く購入できるクランクアームにすると良いです。

クランク長が165mm 170mm 172.5mm 175mmの4種類がありますので、買い間違いに注意しましょう。

直接計測式パワーメーター(販売終了)

ハブ部計測型

Powertap G3

特徴

・複数台の自転車とのパワーメーターの共有が非常に容易にできる。

・ドライブトレインで減退された後の推進力を計測できる。

問題点

・完組ホイールが使用できない。

・ギヤの組み合わせによって駆動効率が変わる為、実際に踏み込んでいるパワー値に対して計測されるパワー値も変わる。

6万円台で販売されていたハブ型パワーメーターです。

ペダル型やクランク型はライダーのパワー値を減退される前に計測しますが、ハブ型はチェーンで減退された後のパワー値を計測します。

ペダル型やクランク型では分からない自転車を走らせる推進力が分かります。

パワータップ単体では使用できず、リムとスポークを用いてホイール組する事で使用できますので、実際にはアルミリムで手組みして安く済ませる場合でもさらに1万円から2万円の出費が発生します。

後輪には完組ホイールが使用できない点がデメリットですが、2011年当時には安価なパワーメーターが他にはありませんでしたので、僕はパワータップG3を購入して手組みしました。

競合他社の製品が高価な時代には重宝しましたが2021年に突然販売が終了し、パワータップブランドのペダル型チェーンリング型パワーメーターの販売も併せて終了しました。

ボトムブラケット計測型

Ergomo(エルゴモ)

特徴

・実際に踏み込んでいるパワー値が計測できる。

問題点

・構造上左脚のパワー値しか計測できない。

・ホローテックIIのクランクセットが使用できない。

・カートリッジ式ボトムブラケットは20,000km台でベアリングが寿命になる。

昔主流だったカートリッジ式ボトムブラケット型パワーメーターです。

BBの回転軸のねじれ具合をひずみゲージで検知してパワー値を計測しています。

両脚のパワー値が計測できそうですが、構造上チェーンリングが付いている右側のペダルを踏み込んでもBBの回転軸はねじれませんのでパワー値は計測できず、左側のみのパワー値を計測して得られた値を2倍にして表示させています。

また、カートリッジ式ボトムブラケットは耐久性に乏しく、20,000km台でベアリングが寿命になり回転が渋くなりますので、継続して使うのにはベアリングの交換が必要になりランニングコストが高くつきます。

僕が乗っていた2007年モデル GIANT OCR3がカートリッジ式ボトムブラケットでしたが、26,000km走行後にクランクを外してBBの軸を手で回した所、ゴリゴリした感触がありベアリングが寿命でした。

現在、Ergomoは販売終了しています。

間接計測式パワーメーター(現行品)

バルブ型

AROFLY X-Elite A1

特徴

・チューブのバルブに装着するだけでパワー値が分かる。

問題点

・直接計測式パワーメーターと比較して、時々大きなパワー値が表示される。

2万円台で購入できる空気圧検知式バルブ型パワーメーターです。

ペダルを踏み込んだ時にタイヤの空気圧がわずかに高くなる点に注目し、ペダルを踏み込んでいない時とのタイヤ空気圧の差からパワー値を推測します。

パワー値の精度については下記ブログで考察されています。

それに対しAROFLY LINK A1は、誤差幅は同じ±10Wくらいで計測できているっぽいんですけど、必ずと言っていいほど50Wくらい加算した数字がはじき出されています。

所によっては60W以上の誤差が出ていたりもしますが、ケイデンスを加味して考慮すると大体50Wに落ち着くように見えます。

出典:AROFLY LINK A1を2ヶ月使ったのでより深くインプレしてみる

この事から直接計測式と比較してパワー値のズレが大きすぎますので、おすすめできません。

ハンドル部取付型

Velocomp PowerPod V5

特徴

・ハンドルに取り付けるだけ。

問題点

・ポジションが変わると空気抵抗が変わるが、仕様上ポジションの検知ができない。

4万円以下で購入できる風速検知型パワーメーターです。

風圧センサーと加速度センサーで風圧と勾配と走行中の振動を検知し、あらかじめ入力したライダーの体重と自転車重量と別途必要な速度センサーとケイデンスセンサーをペアリングさせる事により走行中に必要なパワー値を推測します。

キャリブレーションは毎回行う必要がなく、値が100になるまで止まらずに同じ道を往復するだけで完了します。

走行中にポジションを変えた場合は空気抵抗が変化しますが、iBikeシリーズ同様ポジションの変化までは推定パワー値に反映されませんので、ポジションによって実際のパワー値は高かったり低かったりする事があります。

商品の説明文には両脚計測型パワーメーターに匹敵する精度があると謳われておりますが、Velocomp PowerPodと各種直接計測式パワーメーターとの比較検証しているブログでも直接計測型とほぼ同じパワー値と書かれていました。

製品の開発の過程で身長や体重が違う大勢のライダーの走行データを試作段階のVelocomp PowerPodと直接計測式パワーメーターで速度と風速と勾配と出力の実データを数多く計測収集して、風速に対するパワー値を実データから計算できる様にして精度を上げていると思われます。

ただし、書き込まれた投稿には、301wのFTPがある人がロングライド中の荒天の中を走っていて、10km/h台の速度で走行するのがやっとの状況でしたがVelocomp PowerPodで算出されたパワー値は150wと異常に低く表示されていました。

ですので、収集したデータにはない条件下で走行した場合、計算で得られた推定パワー値が大きくズレてしまいます

パワーの推定値が直接計測型に近い精度がある優秀な間接計測型パワーメーターですが、4万円以下の費用を掛けてパワーポッドを買うのでしたら、もう一万円予算を増やして片脚しか計測できない直接計測式のクランク型パワーメーターを購入した方が信頼できるパワー値を計測できます。

また、製品の特性上、ホームトレーナーでは機能しません

なお、PowerPod の上位モデルであるAeroPodは直接計測式パワーメーターとペアリングさせる事により空気抵抗(CdA)がリアルタイムで計測できます

間接計測式パワーメーター(販売終了)

クランクアーム貼り付け型

AVIO POWERSENSE

特徴

・対応しているクランクに後付けできる。

問題点

・クランクへの施工が難しい。

・雨天走行すると内部に浸水しやすい。

・電池の消耗が激しい。

1万円台で販売されていたクランクアーム貼り付け型パワーメーターです。

今使っているクランクに対応したひずみゲージを貼り付ける事で、クランクがパワーメーターになります。

大多数のパワーメーターはひずみゲージを取り付けた状態で製造販売されていますので計測精度が高いですが、AVIO POWERSENSEはユーザー側がひずみゲージを貼り付けますのでフィッティングキットを用いて施工しても、人によってはうまく施工できない事もあります。

また、雨天走行しますと雨水が内部に浸水して電源が入らなくなったり、計測したパワー値が異常な値を示したりする不具合が発生します。

そして、電池の消耗が激しく、長くても30時間程度使用しますと電池が切れてしまいます。

なお、2023年12月現在では販売終了しています。

心拍計型

PowerCal

特徴

・心拍数をパワー値に換算できる。

問題点

・人によって心拍数とパワー値が違うので、表示されるパワー値に信頼性がない。

・疲労が溜まって心拍数が高くなっても、心拍数に比例してパワー値が高く表示される。

1万円台で販売されていた心拍数検知式パワーメーターです。

PowerCalは心拍数を計測して、独自のアルゴニズムでパワー値を推測しています。

心拍数とパワー値は比例している訳ではなく、ロードバイクに乗り始めたばかりの人やツーリング志向で緩く走行しているエンジョイ勢パワー値が高く表示されたり、レース志向で日ごろから練習しているガチ勢パワー値が小さく表示されたりします。

また、疲労してきますと同じ運動強度で走行していても心拍数が高くなりますので、PowerCalで推測されたパワー値も高くなります

僕も実際にLSD練で使ってみた所、やや低めのパワー値が表示されていました。

パワーメーターとしてはお遊びレベルですので、PowerCalを使用してパワー値を指標とする練習には適しません

なお、2023年12月現在では販売終了しています。

チェーンテンション型

Polar Electro

特徴

・好みのパーツが使用できる。

問題点

・取り付けが難しく、正しく取り付けないと正確なパワー値が表示されない。

・ANT+規格ではなく独自規格なので、ポラール製端末を使用する必要がある。

チェーンステーとディレイラーにセンサーを取り付けて、チェーンテンションとチェーン速度を計測する事でパワー値を推測するチェーンテンション検知式パワーメーターです。

センサーの位置決めが難しく、正しくセンサーを取り付けないと正確なパワー値を推測できません

また、ANT+規格ではありませんので、Polar Electroに対応しているポラール製端末を使用しませんとパワー値を表示できません。

センサーと端末が限定されますが、腕時計型の端末を使用する事でバイクパート以外にもスイムパートやランパートでの心拍数が表示できますので、トライアスロンでよく使われていました。

なお、現在では販売終了しています。

まとめ

パワーメーターはひずみゲージを用いて加えられるパワー値を直接計測するタイプがおすすめ

直接計測式パワーメーターには、ペダル型とクランク型の2種類ある。

正確にパワー値を表示させたい場合は高価両脚計測式を選び、多少の誤差は気にしない場合は安価片脚計測式を選ぶと良い。

片脚計測式でも両脚計測式と比較して、パワー値のズレに大きな差がない

間接計測式パワーメーターは直接計測式と比べてパワー値のズレが大きい為、練習の指標として適さないが、Velocomp PowerPod V5 はサイクリングにおいては直接計測式とほぼ同等のパワー値を推測できる。

直接計測式パワーメーターを導入して、練習中の運動強度を管理しましょう

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